世界知的所有権機関(WIPO)は、9月20日付、WIPO加盟各国のイノベーション力を評価し例年発行しているグローバル・イノベーション・インデックス(GII、Global Innovation Index)の2021年版をそのサイトで公示した。対象は昨年に1か国増えて132か国、調査項目は81で、今年度版ではCOVID-19危機のイノベーションに対する影響を調査対象としている。
2021年度版では以下の項目が注目されるポイント:
・科学的成果、研究開発支出、知的財産とベンチャーキャピタル(VC)取引は2020年も引き続き増加し、危機前の強力な業績を構築
・世界のトップ企業の研究開発支出は2020年に約10%増加、研究開発集約型企業60%増加
・VC取引数は2020年に5.8%増加、過去10年間の平均成長率を上回った。2021年はさらに活気のあるVC活動
・危機の影響は業界間で不均一。
イノベーション能力と生産量に関する年間ランキングでの注目されるポイント:
・スイス、スウェーデン、アメリカ、イギリスが引き続きがリード
・韓国は2021年に初めてGIIのトップ5に
・中国は14位から12位に上昇
・トルコ(41位)、タイ(43位)、ベトナム(44位)、ロシア(45位)、インド(46位)、ウクライナ(49位)、モンテネグロ(50位)が今年のGIIトップ50に入った
・インド、ケニア、モルドバ、ベトナムは11年連続でイノベーション向上持続記録を保持
・ブラジル、イラン、ペルーは2021年に初めて前年度を上回った。