【中国】北京知識産権法院は中国初の医薬品特許リンケージ事件を受理(11月10日)

中国では、改正特許法が2021年6月1日に施行され第76条に医薬品特許上市承認過程のいわゆるパテントリンケージの規定が新設された。これに併せて、国家薬品監督管理局と国家知識産権局は、「医薬品特許紛争早期解決メカニズム実施弁法(試行)」を、最高人民法院は、「最高人民法院による医薬品の登録申請に関連する特許権紛争民事事件の審理における法律適用の若干の問題に関する規定(法釈〔2021〕13号」を公布したので、紛争解決メカニズムの具体的手続き対応は概ね完了し、北京知識産権法院に管轄権が集中している。

この度、北京知識産権法院は改正特許法の施行後初めてこの種の事件を受理した。原告の中外製薬株式会社は、対象の特許はZL2005800098777.6(CN1938034B 登録日2010.12.08 PCT/JP2005/001749 JP2004-030702)、名称:ED-71製剤、中国では特許医薬品エルデカルトールソフトカプセル(艾地骨化醇软胶囊)」の発売許可者である。

原告は温州海鶴薬業有限公司が国家薬監部門に「エルデカルトールソフトカプセル」という名のジェネリック医薬品の上場許可申請を申請していることを発見した。医薬品上場特許情報登録プラットフォームの公示情報によると、被告はジェネリック医薬品について4.2類の陳述を出している。したがって、原告は、特許法第76条に基づき、北京知識産権法院に当該ジェネリック医薬品が本件特許権の保護範囲に含まれていることの確認を求めたと思われる。北京知識産権法院は、原告の起訴が医薬品特許リンケージ訴訟の起訴条件を満たしているとして立案した。今後の審理が開始されるもの思われる。

医薬品名の日本語訳は中外製薬のサイトを参照した。同社は、骨粗鬆症治療剤(活性型ビタミンD3製剤)エディロール®カプセル0.5μg、同0.75μg(一般名エルデカルシトール)の後発医薬品について、日本でも係争中である。
同社サイト https://www.chugai-pharm.co.jp/news/detail/20210217163000_1081.html

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