国家知識産権局(CNIPA)は、4月21日付、「企業の知的財産権保護ガイドライン(企业知识产权保护指南)」を公表した。これは、2019年11月の中国共産党中央弁公庁、国務院弁公庁による「知的財産権保護の強化に関する意見(关于强化知识产权保护的意见)」に基づき、中国のイノベーション主体、特に企業の知的財産権保護能力とレベルをさらに向上させ、知的財産権保護が中国経済の高品質発展を推進する上での役割を発揮するように、中国企業の知的財産権保護の現状と需要を調査し、その能力とレベルをさらに向上させるために作成したものである。大手企業の大半は既に社内にこうした規定を導入していることが調査で判明しているが、特に中小企業では管理層の知的財産権保護意識が十分でなく、各段階の知的財産権価値に対する認識や知的財産権保護能力が全体的な発展と一致しないなどの問題があり、戦略計画、人的資源、財務管理、マーケティング、製品研究開発、生産及びサプライチェーンと法務管理などの面から企業の各事業段階の管理、保護、リスクマネジメントなどの観点からの指導書となっている。
本ガイドラインは、全7章197頁からなり、概要は以下の通り:
第一章 戦略及び組織管理
第二章 人的資源管理
第三章 財務管理
第四章 マーケティング
第五章 製品及び研究開発管理
第六章 生産及びサプライチェーン管理
第七章 法務と知的財産権管理
特許や商標の出願での最近の非正常特許や悪意先取り出願から契約、紛争解決までと幅広い内容となっており、日本企業の現地法人での活用や教育でも利用できるものと思われる。
参照サイト:https://www.cnipa.gov.cn/art/2022/4/21/art_53_174880.html