最高人民法院は、12月22日付、「最高人民法院による漢方薬の知的財産権の司法保護強化に関する意見(最高人民法院发布关于加强中医药知识产权司法保护的意见)」(法発〔2022〕34号)を公布し、知的財産大綱、知財14次五か年計画、漢方薬14次五か年計画になどで指摘されている漢方薬のからむ伝統的な中国医学を保護について、その重要な方法として、司法の角度から重点的に漢方薬の継承、革新、発展を促進する方向性を示した。
意見は3部16項目からなり、以下の通り:
1.正しい方向を堅持し、新時代における漢方薬の知的財産権の司法保護強化に関する全体的な要求の正確な把握(1~2)
指導思想、基本原則。
2.裁判機能を強化し、漢方薬の知的財産権の司法保護レベルの全面的な向上(3~11)
漢方薬の特許や商標保護、資源の保護、市場での競争秩序維持、営業秘密と国家機密の保護、著作権及び関連権利の保護、漢方薬の種類の保護、漢方薬イノベーション主体の合法的権益の保護、侵害に対する懲罰の適用。
3.改革やイノベーションを深化させ、漢方薬の包括的な知的財産権総合保護システムを健全化(12から16)
漢方薬の技術的事実の確認メカニズムの改善、漢方薬の知的財産権の協調保護、保障能力の向上、 司法保護のための技術と情報技術の構築強化、国際交流と協力強化。
外国企業にとっては、営業秘密の保護や資源の保護は気になるところなので注意が必要である。
なお、国家医薬品監督局は、同日に「漢方薬保護条例(改正草案意見募集稿)(中药品种保护条例(修订草案征求意见稿)」を公示し、全7章44条からなっており、1月24日まで一般からの意見募集をしている。保護条例は、申請から審査、登録、製品表示、行政の監督や処分などに関している。特許などは本条例には関係しない。
参照サイト:最高人民法院 https://www.court.gov.cn/fabu-xiangqing-384041.html
漢方薬保護条例意見 https://www.nmpa.gov.cn/xxgk/zhqyj/zhqyjyp/20221223171015116.html