国家知識産権局(CNIPA)は、7月18日に定例の記者会見を開き、2023年上半期の知財動向を総括した。概要は以下の通り。
特許:上半期の登録件数は、発明特許43.3万件(前年同期39.3万件、+10.2%)、実用新案特許110.4万件(前年同期147.3万件、-25.1%)、意匠特許34.4万件(前年同期38.3万件、-10.2%)であった。PCT国際特許出願は3.5万件(前年同期3.25万件、+7.1%)、ハーグ国際意匠出願957件であった。
特許出願拒絶再審結審は3.3万件、特許無効宣告結審は4,433件であった。
本年6月末現在、発明特許特存続数は456.8万件、前年同期比+16.9%増加した。
商標:上半期の商標登録201.8万件(前年同期367.4万件、-45.1%)であった。マドプロ商標国際出願3,024件(前年同期+12%)であった。
商標異議申立審決8.7万件、各種商標審査査定18.2万であった。
本年6月末現在、有効登録商標存続数は4,423.5万、前年同期比+9.1%増加した。
地理標識:上半期に地理標識製品登録3件、地理標識の団体商標、証明商標登録97件、地理標識専用標識使用事業者は3,509社である。
本年6月末現在の累計数、地理標識製品2,498件、地理標識の団体商標、証明商標登録7,173件、地理標識専用標識使用事業者約2.5万社となった。
集積回路配置設計:上半期国の登録は4,861件であった。
本年6月末現在、集積回路配置設計累計登録数は6.6万件となった。
知的財産権保護:上半期の全国各クラスの知的財産権管理部門は特許権侵害紛争行政事件2.1万件を処理し、知的財産権紛争調停組織は5万件の調停を受理した。
知的財産権運用:上半期の特許と商標の担保融資金額は2,676.6億元、前年同期比+64.6%増加した。また1-5月、ライセンス料輸出入総額は1,577.8億元、前年同期比+5.8%増加した。
記者会見での注目する発表内容として、以下の2点を紹介する。
医薬品特許紛争早期解決メカニズムが2021年7月に導入されて以来、関連行政裁決の申立は140件で、112件が結審された。結審した事件の平均審理期間は約166日、最短結審期間は35日であった。事件は30種類以上の薬品、50種類以上の規格に関連している。先発医薬品会社25社が後発医薬品会社42社に対し申立を行っているが、抗腫瘍薬マレイン酸ナラチニ錠に関する事件が最も多かった。
悪意のある登録商標について、上半期累計24.9万件を取り締まり、その中の商標登録出願、異議段階が19.2万件と77.1%を占めた。登録商標無効などの段階が5.6万件、22.5%を占めている。なお、出願人の自発的出願取下、登録抹消などが20.4万件と81.9%を占めている。商標局は、商標登録が社会公共の利益に反する用語の整備、方式審査段階で発見した悪意先取り出願に対する応急的措置、販売を目的とする商標登録の防御や譲渡に対する不認可、商標代理人監督強化、及び地方の行政と司法の協力、情報共有を進めて、対策を強化するとしている。
参照サイト:http://www.scio.gov.cn/xwfbh/xwbfbh/wqfbh/49421/50166/index.htm