【中国】2024年1月の出願統計に変化(2月22日)

国家知識産権局(CNIPA)は、2月22日に記者会見を行いましたが、発表された出願統計データは昨年のものでした。一方CNIPAのサイトに公示された2024年1月のデータによると以下の通り、国内出願で、発明特許登録が対前年同月比+65.6%と大きく増加したものの、実用新案特許は同-36.6%と大きく減少している。なお、商標出願も-1%減少している。

発明特許の増加は、中国でいう长三角、京津冀、粤港澳大湾の地区、つまり、長江デルタ、北京-天津-河北、広東-香港-マカオの地区の特許出願が全体の65.6%を占め、昨年の伸び率もそれぞれ21.1%、21.0%、23.2%と大きな伸びを示していることからわかるように中央政府と地方政府の誘致育成活動の結果と言える。実用新案特許出願には進歩性の審査が加わり、悪意出願対策もあることから大きな減少に繋がっていると思われるので、今後の推移を注目する必要があろう。意匠特許出願については、今後、創作性の審査が加わることから国内出願は減少に転じると思われる。しかし、ハーグ国際意匠出願や部分意匠の導入で増加が予想され、外国からの出願はすでにその効果が出ているように思われる。

商標登録は微増であるが、国内は悪意商標出願対策などがあり、登録件数は1%の減少となっているが、外国からの出願が多く登録になったためである。悪意先取り出願が商標局主導による対策で減少したためか異議申立と無効宣言がそれぞれ対前年同月比で減少しているが、そうした対策に不満の却下再審が倍増している様子も見ることができる。

参照サイト:https://www.cnipa.gov.cn/module/download/down.jsp?i_ID=190314&colID=88
      https://www.cnipa.gov.cn/col/col61/index.html