【国際】WIPO2023年度国際出願統計を公表(3月7日)

 WIPOは、3月7日付、2023年度の国際出願統計を公示した。

◆PCT国際特許出願2023年は1.8%減少
2023年度は、272,600件(前年277,632件、前年比-1.8%)と減少した。上位5か国で韓国を除きいずれも減少した。出願国ごとの内訳は、上位5か国は変らず、中国 (69,610件、前年70,017件、-0.6%)、アメリカ55,678件,前年58,823件、-5.3%)、日本(48,879件、前年50,351件、-2.9%)、韓国(22,288件、前年22,023件、+1.2%)、 ドイツ(16,916件、前年17,469件、-3.2%)である、増加が注目されるのは、インド(3,791件、+44.6%)とトルコ(1,921件、+8.5%)であり、オランダ(+5.8%)とフランス(+2%)も増加した。

 技術分野では、コンピュータ関連(構成比10.2%、前年10.4%)、デジタル通信関連(同9.4%、前年同じ)、電機(同7.9%)、医療技術関連(同6.7%)、医薬品関連(同4.7%)が上位で、電機関連が+8.8%増加した。

 出願人ランキングは、華為(6,494件、前年7,689件)、三星電子(3,924件、前年4,387件)、Qualcomm (3,410件、前年3,855件)、三菱電機(2,152件、前年2,320件)、BOE京東方科(1,988件、前年1,884件)、LG 電子 (1,887件、前年1,793件)、Ericsson(1,803件、前年2,158件)、CATL寧徳時代新能源科技(1,799件、前年266件)、OPPO広東移動通信(1,766件、前年1,963件)、日本電信電話(1,760件、前年1,884件)、で、BOEとLGがEricssonを抜き、CATL寧徳時代新能源科技が84位から初めてトップ10に入った。以下日本企業は、パナソニック(12位、1,722件)、NEC(15位、1,592件)、ソニー(16位、1,433件)、村田製作所(20位、1,051件)と続く。

◆マドプロ国際商標出願2023年は7.2%減少
2023年度は、64,200件(前年69,022件)と-7.2%減少し、2年連続の減少となった。出願上位5かの国は、アメリカ (10,987件、前年12,456件、-11.8%)、ドイツ(6,613件、前年7,690件、-14.0%)、中国(5,473件、前年5,082件、+7.7%)、フランス(4,267件、前年4,394件、-2.9%)、イギリス(3,817件、前年4,194件、-0.9%)で中国を除き減少した。日本は7位、2,846件で前年は3,117件で-8.7%と連続して減少した。増加した国は、中国以外に韓国で(2,090件、+2.9%)である。

 出願区分は発表に詳細がないが、9類が全体の11%を占め、35類(同8.8%)、42類(同8.1%)となっている。

 出願人ランキングは、L’Oréal(199件)、BMW(124件)、EURO Games (118件)、Boehringer Ingelheim(110件)、Novartis(110件)、Berlin-Chemie(107件)、資生堂(103件)、ミズノ(79件)、華為(78件)、Apple(74件)である。BMW、Boehringer Ingelheim、Berlin-Chemie、資生堂、アップルがトップ10に入ってきている。

◆ハーグ国際意匠出願2023年は7.4%増加
2023年度は、前年+1.0%増の8,565出願(前年7,978件)、25,343意匠(前年25,085意匠)になり、意匠数による出願国ごとの内訳は、ドイツ (4,517 意匠、前年4,910意匠、-8.0%)、中国(3,758意匠、前年2,558意匠、+46.9%)、アメリカ(2,668意匠、前年2,443意匠、+9.2%)、スイス(2,198意匠、前年2,188意匠、-0.45%)、イタリア(2,196意匠、前年2,188意匠、-0.4%)、フランス(1,554意匠、前年1,484意匠、+4.7%)、韓国(1,240意匠、前年1,346意匠、-7.9%)、日本は(1,001件意匠、前年936意匠、+6.9%)、イギリス(941意匠、前年1032意匠、-8.85%)、トルコ(736意匠、前年505意匠、+45.7%)、であった。アメリカ、日本、フランスが増加した。

 出願区分は、輸送12類11.2%、記録・電気通信14類8.6%、家具6類 (7.6%), 包装関係9類(6.9%)、家庭用品7類 (5.6%).

 出願人ランキングでは、三星電子(544件、前年451)、Procter & Gamble(525件、前年687件)、LG電子(352件、前年368件)、Porsshe(352件、前年117件)、北京小米(315件、前年251件)、Volkswagen(312件、前年233件)、Philipps Electronics(294件、前年633件)、Jellycat(255件、前年403件)、Hermes(251件、前年73件)、Alfred Karcher (189件、前年47件)である。日本企業は、39位に三菱電機(73件)と利用は少ない。

参照サイト:https://www.wipo.int/export/sites/www/pressroom/en/documents/pr-services2024-annexes.pdf