国家知識産権局(CNIPA)は、3月29日、記者会見を開き、3月11日に終わった第14期全国人民代表大会(全人代)第2回会議での活動報告における本年度の知財活動の指針として、「新たな生産力開発の加速による科学技術イノベーションによる産業イノベーションの促進」、「知的財産権保護強化による科学技術成果の変革と応用を促進するための政策と措置の策定」、「市場化、法治化、国際化による一流のビジネス環境の構築」およびその他の知的財産に関連する業務を上げ、次の6項目を目標に挙げた。第一に知的財産権の法治保障の強化、第二に知的財産権の保護強化、第三に知的財産権の転化運用の推進、第四に質の高い産業の発展支援、第五に高いサービスレベルの対外開放、第六に知的財産権業務の基盤強化。こうした目標を達成することで、知的財産権強国建設要綱と「第14次5カ年計画」の達成を図るとしている。
同時に、CNIPAは、「2023年法治政府建設状況報告」を公示し、全9部29項目の対策方針で知的財産権の法治保障を持続的に強化するとしている。その概要は以下の通り:
一、政治主導強化による法治建設に対する党の指導強化
(1)共産党総書記の法治思想の学習・宣伝・貫徹
(2)法治政府建設の統一的推進
(3)法治建設に局長の職責履行
二、政府の役割の発揮
(1)知的財産権強国建設要綱(2021-2035年)と「第十四次五か年計画」の遂行
(2)国家知識産権局事業環境の最適化
(3)インターネットを活用した知的財産権関連業務の監督管理の強化
三、法に基づく行政制度体系の健全化、政府のガバナンスの推進加速
(1)特許法制度改正施行の組合せ実施による最適化
(2)商標法制度の改正推進
(3)地理表示法律制度の改正推進
(4)問題対応の「ツールボックス」(ガイドブック)の提供
(5)規範的文書管理の強化
(6)公職弁護士チームの構築強化
(7)地方政府の行政法立法の指導強化
四、行政政策決定の公信力と実行力の向上
(1)法に基づく意思決定意識の強化
(2)重大な行政決定手順の厳格な実行
五、行政法執行の規範化を全面的に推進
(1)行政法執行の規範化を推進(CNIPAによる指導)
(2)行政法執行指導強化(典型事例の活用)
六、行政調停・処分の健全化
(1)行政調停の役割を積極的な発揮
(2)行政裁決業務の強化
(3)再審業務の厳格な実施(行政裁決再審、特許や商標出願の審判など)
七、行政権力の制約と監督システムの健全化(内容省略)
八、法治教育の宣伝による環境整備(内容省略)
九、課題と専門性の対応(内容省略)
参照サイト:https://www.cnipa.gov.cn/art/2024/3/29/art_541_191295.html
記者会見サイト https://www.cnipa.gov.cn/col/col3368/index.html