【中国】「2024年知的財産権業務状況」(1月15日)

国家知識産権局(CNIPA)は、1月15日、記者会見を行い、2024年度の知的財産権業務進展状況として、登録件数などの主要なデータと傾向などを発表した。1月17日にデータも更新されたので、データを追加掲載した。

統計データでは、特許登録では実用新案が4%ほど減少、外国からの意匠が2.4倍ほど急増していることが特徴である。商標登録は+9%の増加、異議申立が+6%と回復、不使用取消が-19%減少していることに注目である。

記者会見で発表されたデータの説明は以下の通り。
●発明特許登録件数は、104.5万件(前年92.1万件、+13.5%)と増加し、有効発明特許件数は475.6万件(前年499.1万件)、目標としている1万人当たりの保有高付加価値発明特許件数14件を達成した。PCT出願は7.5万件(前年7.4万件)であった。平均審査期間15.5か月とほぼ目標通り。特許再審と無効の審決6.7万件。ハーグ意匠制度の中国人の出願件数は4,868件(前年1,814件)と29.5%と大きく伸びた。
●商標登録件数は、478.1万件(前年438.3万件、+9.1%)と増加し、平均的審査機関は4か月、有効商標件数は4,762万件である。マドプロ商標出願件数は7,039件(前年6,196件、+13.6%)と増加した。各種審判は38.3万件、異議申立は10.3万件である。
●地理的表示の登録は、36件(前年13件)、団体・認証商標の登録は、125件(前年201 件)で、累計は地理的表示2,544(前年2,508件)、団体・証明商標が7,402件(前年7,277件)となった、企業総数は3.3万社(前年2.6万社)に達している。
●集積回路配置設計の登録は、前年と同じ1.1万件、累計8.3万件となった。
●知的財産権保護では、特許権侵害事件7.2万件を処理、知的財産権調停事件14万件を受理した。その他、各地方に保護支援センターを13か所増設(合計124か所)、海外紛争支援センター33か所を新設した。

記者会見で説明された2024年の特徴は以下の通り。
1.高付加価値特許保有量の増加
 高付加価値発明特許件数は197.8(前年166.5万件、+18.8%)と増加し、戦略的新興産業関連発明特許有効件数が134.9万件と前年同期比15.7%増加した。
2.イノベーション企業の増加と発明特許の活用
 有効発明特許保有企業数が49.7万社(前年42.7万社)と+6.9万社増加した。有効発明特許保有件数が350.6万件(前年290.9万件)となり、同類占有比73.7%と増加した。
 有効発明特許の産業化率は5年連続増加し、2024年の企業の発明特許産業化率は53.3%に達した。
3.外国出願の増加
 PCT国際特許出願件数は前年より安定して増加し、ハーグ国際意匠出願とマドプロ国際商標出願は前年比2桁の増加となっている。高価値発明特許のうち13万件は同時に外国で登録になっている。

参照サイト:http://www.scio.gov.cn/live/2025/35376/index.html