【中国】知的財産権代理人のBlueSky取締報告(1月10日)

国家知識産権局(CNIPA)は、1月10日付の公示で、2019年から実施している知的財産権代理業界の「藍(Blue Sky)」特別プロジェクトにより各地の特許、商標代理人事務所(中国では弁護士事務所を除き会社組織)の違法違反行為対策を行っており、これまで代理人事務所7400余を調査し、4500社に改善命令、680社に警告と罰金、20社に代理資格取消、代理業務停止などの重処罰を科し、罰金は3200万元(約6億2400万円)に及んでいる。こうした対策は業界内で強い影響があり、業界秩序は明らかに好転してきたと報告している。

今回の公示では、第1回目として11の商標の事例を紹介している。不正先取り登録事例として、コロナ対策病院名、冬季オリンピックキャラクター、オリンピック選手など名称を先取り登録した事件、商標代理人の違法行為事例として、商標権満了通知を送付した集客、販売目的で他人の商標や類似商標を先取り商標登録、外国の商標権者の名義を不正に使用した先取り商標登録、商標局の通知文書を偽造し顧客を騙し費用請求、顧客の署名を偽造して商標譲渡手続き、地理的表示登録で提出証拠を改竄、異議申立での利益相反行為(コンフリクト)、競合する商標代理人事務所を比較広告を使い中傷。

外国の顧客としては、北京、上海、広州、常熟など現地法人の存在する地域の代理人事務所であること、商標局の通知文書の偽造や代理行為として署名の偽造については注意したいところである。

参照サイト:http://www.cnipa.gov.cn/art/2023/1/10/art_53_181357.html