【中国】国家知識産権局は、2019年中国特許調査報告書を公表(3/17)

国家知識産権局は、中国企業(含む、外資企業)、大学、研究機関及び個人の研究開発及び知的財産活動について毎年アンケート調査を実施し、その結果を毎年「特許調査報告書」と公表している。2019年度版がこの度公表されたので、ご紹介する。

今回の報告書は個別の調査結果のまとめ、特定テーマでの調査結果も含んでおり、充実した内容になっている。全212頁、調査結果は簡単なコメントと結果をまとめた表は256、図は108からなる。毎年のことであるが、注目するべきは第三部一、特許創造であり、企業の研究開発状況、二、特許運用、三、特許保護である。また、四は中国企業の知財活動を知る上では良い情報である。第四部のデータも併せて参考されることをお勧めする。

ご参考までに、目次は下記の通り。
第一部 2019年中国特許調査概要
 一、基本状況
 二、全体概括
 三、主要結果
 (1)知的財産権保護が効果を収め、「厳格な保護」環境を形成
 (2)90%上の特許権者が特許無効宣告手続を受けた
 (3)特許の活用レベルが全体的に安定
 (4)我国企業の特許技術移転の多くは輸出、核心の特許技術導入が困難
 (5)国家知的財産権戦略の実施による総合競争力向上を図る
第二部 2019年特許調査全体状況
 一、特許調査計画と実施
 二、特許調査対象
第三部 調査回収基本データ
 一、特許創造
 二、特許運用
 三、特許保護
 四、知的財産権管理
 五、知的財産権サービス
 六、国家知的財産戦略の実施
第四部 調査データ年次推移
 一、有効特許実施率
 二、有効特許産業化率
 三、有効特許許可率
 四、有効特許譲渡率
 五、知的財産権保護レベルの評価
 六、特許権者の特許侵害遭遇比率
 七、権利者の望む対策
 八、特許権者の侵害訴訟比率
 九、裁判所の賠償金額或いは和解金額の判断
 十、電子商取引分野における権利侵害の深刻度
第五部 2019年中国特許調査特定テーマ分析
 一、知的財産権の保護を強化と高品質発展の内在的需要
 二、特許運用の単一効果から総合効果への転換
 三、核心特許技術導入の難度
 四、我国民営企業のイノベーション活力の高さ
 五、高品質特許価値の全体的高さ

参照サイト: http://www.cnipa.gov.cn/docs/20200309165140567125.pdf