【中国】海外知的財産権紛争対応メカニズム建設の強化に関する指導意見の発布(11月30日)

国家知識産権局と中国国際貿易促進委員会は、共同で「海外知的財産権紛争対応メカニズム建設のさらなる強化に関する指導意見「关于进一步加强海外知识产权纠纷应对机制建设的指导意见」(国知発保字〔2021〕33号)を11月30日に各省、地方政府の知識産権局や関係センター及び貿易促進機構などに発布したことを12月3日付公示した。

本意見は、「貿易の高品質発展の推進に関する指導意見」、「知的財産権強国建設要綱(2021-2035年)」と「知的財産権保護の強化に関する意見」に基づく計画を実行し、中国企業の海外での知的財産権保護活動を全面的に強化するために、海外知的財産権紛争対応メカニズムの建設をさらに強化するためのもので、2025年までに、縦横、中央・地方の相互連携や協働により海外知的財産権紛争対応メカニズムの基本を確立することを目指し、便利で効率的な国際知的財産権リスク警告と応急措置の初歩的メカニズムを形成することで、海外知的財産権紛争対応指導サービスネットワークをより整備することになり、こうした支援体制により中国企業の海外知的財産権保護意識や紛争対応能力が向上し国際貿易に資することを目的としている。

指導意見の概要は以下の6部門17項目からなる:
1.全体の要求
 思想と指導原則、業務目標
2.業務メカニズムの健全化と海外知的財産権紛争対応業務ネットワークの構築
 紛争対応指導業務メカニズムの整備、情報サービスプラットフォームの最適化、紛争対応指導人材サポートシステムの強化
3.指導サービスの強化と海外知的財産権紛争対応レベルの向上
 海外リスク防止・管理と紛争対応指導サービスの強化、多元的紛争解決メカニズムの推進、多様な手段を利用した企業の海外権益維持コスト削減支援
4.情報サービスの強化と海外知的財産権動態発表メカニズムの最適化
 海外知的財産権の法制度の研究、重大な典型的事件の分析研究、海外知的財産権保護環境評価
5.専門性の強化と企業の海外紛争対応能力の向上
 企業の海外知的財産権保護意識と能力向上、海外知的財産権保護情報コミュニケーションメカニズムの整備、対外的知的財産権保護協力交流の強化
6.組織の強化と海外紛争対応メカニズムの建設基礎構築
 組織の指導力強化、業務実施強化、宣伝強化

参照サイト:https://www.cnipa.gov.cn/art/2021/12/3/art_546_171864.html?xxgkhide=1