【欧州】EPO特許審査ガイドライン改正版施行(3月1日)

ヨーロッパ特許庁(EPO)は、3月1日付、EPC and PCT-EPO Guidelines(EPO特許審査ガイドライン)2022年版が施行されたことを公示した。改正内容については、昨年12月16日の公示官報で紹介され、2月3日に発行されている。

主な改正は、
 パートG第2章3.3.2節発明・数学的方法・シミュレーション、デザイン又はモデリング(G-II, 3.3.2)の書換えで、拡大審判部の審決 G 1/19 がコンピュータ利用のシミュレーション発明は、コンピュータ利用発明とし、発明の特許性の判断においてCOMVIKアプローチで設定されたのと同様、特許適格性要件及び進歩性要件を判断する対象となり、他のコンピュータ利用発明と同様の基準で審査されるべきである(G-VII, 5.4, G 1/19)など大幅に書換えられた。
 パートF第4章4.3節クレーム・クレームの明瞭性及び解釈・不一致(F-IV, 4.3(iii)(iv))の書換えで、審決T1989/18に基づき、許可クレームに対応させる明細書の補正に関する変更を反映する修正がされた。
 そのほか、バイオテクノロジーの分野における発明、特に動物の遺伝子改変に関連する発明に関して明確にされた。EPOの新しいオンライン出願ツールのOnline Filing2.0版を含み、パートB、C、D、E、およびHに追加された。

参照サイト:https://www.epo.org/news-events/news/2022/20220301.html
 審査ガイドライン:https://www.epo.org/law-practice/legal-texts/guidelines.html