【アメリカ】USPTO特許出願料金改訂(2025年1月19日適用)

アメリカ特許商標庁(USPTO)は、11月20日付の官報で、4月3日に公示した最終特許出願関連手数料改定案をさらに改訂し、2025年1月19日より適用することを公示した。改正の目的は、特許制度を効果的かつ効率的に管理し、戦略的目標の達成に向けて前進し続けるためとしている。通常特許出願では、改定案で注目した継続出願、超過クレーム、IDSに加えて、出願から年金まで値上げ、意匠特許願では出願から登録まで全体的に値上げとなり、登録後の手続きを含め全般的な値上げとなっている。AFCP2.0(最終拒絶対応パイロットプログラム)は終了に伴い課金なし、出願係属中のターミナルディスクレームの請求は今回除外となった。

主な手数料は以下の通り:
手数料項目     現行料金     改訂料金  値上額
通常特許出願     $320       $350       $30
意匠特許出願     $220       $300       $80
仮出願        $300       $325       $25
3個超独立クレーム   $480       $600       $120
20個超クレーム    $100      $200       $100
多項従属クレーム   $860       $925       $65
通常特許サーチ    $700       $770       $70
意匠特許サーチ    $160       $300       $140
通常特許実体審査          $800       $880       $80
意匠特許実体審査          $640       $700       $60
通常特許公報発行          $1,200    $1,290    $90
意匠特許公報発行          $740       $1,300    $560
国際意匠特許公報発行  $740       $1,300    $560
特許年金3.5年次            $2,000    $2,150    $150
特許年金7.5年次            $3,760    $4,040    $280
特許年金11.5年次          $7,700    $8,280    $580

注目される料金改定は以下の通り:
1.(新設1.17(w)(1))最先日から6年以上経過した継続出願 $2,700
2.(新設1.17(w)(2))最先日から9年以上経過した継続出願 $4,000
3.RCE継続出願 1回目 $1,500 $140値上
4.RCE継続出願 2回目以降 $2,860 $860値上
5.IDS累計提出 1件~49件 $280 $20値上
(新設)IDS累計提出50件~100件未満 $200
(新設)IDS累計提出 100件~200件未満 $500から支払済み料金を引いた額
(新設)IDS累計提出 200件以上 $800から支払済み料金を引いた額
6.審査停止 初回 $300 $80値上、後続 $450 $230値上
7.特許期間調整(PTE) $2,500 $1,320値上げ
(新設)再審請求 $1,440 (ターミナルディスクレーム
8.AIA審判手続き(PTAB)
(新設)再審請求 $452
 IPR請求 請求項20個まで $23,750 $4,750値上
  20個以上$470 $95値上
 IPR審理開始決定後 同上 $28,125 $5,625値上
  20個以上$940 $190値上
 登録後或いはビジネス方法のクレームのIPR請求
  請求項20個まで $25,000 $5,000値上
  20個以上$595 $120値上
 登録後或いはビジネス方法のクレームのIPR審理開始決定後
  請求項20個まで $34,375 $6,875値上
  20個以上$1,315 $265値上

参照サイト
官報 https://www.federalregister.gov/documents/2024/11/20/2024-26821/setting-and-adjusting-patent-fees-during-fiscal-year-2025
USPTO https://www.uspto.gov/about-us/performance-and-planning/fee-setting-and-adjusting
料金表 Excelファイル https://www.uspto.gov/sites/default/files/documents/Patent-Fees-Current-Final-Unit-Cost-FR-2025.xlsx

【アメリカ】USPTO商標出願料金改定(2025年1月18日適用)

アメリカ特許商標庁(USPTO)は、11月18日付の官報で、3月25日に公示した商標出願関連手数料改定を2025年1月18日より適用することを公示した。出願から更新まで全体的に値上げとなる。更新出願手続き関連では、改正案より更新出願は抑え、宣誓書関連を一律上げる変更をしているため、来年の初めに更新を迎える登録商標を所有している場合、値上げ前に手続きを繰り上げることをお勧めする。下記の説明では、利用が少ないため、紙出願の手数料を値上げの説明を省略する。

出願手続きでは、現在の商標電子出願システムTEAS Standard及びTEAS Plusのために分かれた手数料を廃止し、単一の料金体系に改め、記載不備の補正と指定商品・役務の自由記載の場合の出願手数料を新設する。

登録後手続きでは、登録商標の維持率が減少しており、今後もその傾向が続くと予想されること、コストの増加などの理由から収益のバランスを調整するために、更新関連手数料を値上する。また、登録日から6年及び10年後に期限が到来する商標法8条もしくは71条(マドプロ)に基づく使用宣言書(Declarations of Use)の提出も値上げする。

その他の手続きの手数料は、異議申立や無効取消に代わる情報提供(LOP:Letters of protest)の手続きコストが今後も増加する可能性が高いため、また、請願(Petition)及び放棄出願復活の請願も同様に手続きの収益のバランスを調整するため値上げする。

参照サイト:https://www.federalregister.gov/documents/2024/03/26/2024-06186/setting-and-adjusting-trademark-fees-during-fiscal-year-2025

【アメリカ】商標出願料金2025年度改定案の公示(3月26日)

アメリカ特許商標庁(USPTO)は、3月26日、予てから検討していた商標出願手数料の改定案を官報で公示した。
出願システムの変更などもあり料金体系を統一しているが、電子出願の料金は以下の通り:
 電子出願料金$350/区分($100)
 *出願時の記載不備の補正 $100
 *指定商品・役務の事由記載 $200
 *事由記載で1000文字を超える指定商品・役務 $200
 使用宣誓(AAU/SOU) $150/区分($50)
 更新出願 $550/区分($50)
 8条使用宣誓 $300/区分($75)
 15条不可争宣誓 $250/区分($50)
 情報提供 $600($200)
 請願 $400($150)
 放棄出願復活の請願 $250($100)

参照サイト:https://www.federalregister.gov/documents/2024/03/26/2024-06186/setting-and-adjusting-trademark-fees-during-fiscal-year-2025