【中国】戦略的新産業の特許分析及び動向モニタリング(2月7日)

国家知識産権局は、2021年2月7日付、国知弁函規字〔2021〕121号を公示し、2020年10月に開催された中国共産党第19期中央委員会第5回全体会議(五中全会)で決定された2021年から始まる第14次5か年計画と2035年までの長期目標の策定に基づき、戦略的新興産業の発展を徹底的に実施するために、戦略的新興産業の特許分析及び動向モニタリングを強化するとともにその業界の特許活動の統計需要に対応するための調査用参照リストを制定し地方政府の知識産権部門に対し、マクロ的に特許統計モニタリング業務を指示した。

新産業分野は次の9分野で、次世代情報技術産業、ハイエンド機器製造業、新素材産業、バイオ産業、新エネルギー自動車産業、新エネルギー産業、省エネ・環境保護産業、デジタルクリエイティブ産業、及び関連サービス産業である。特許調査を実施する戦略的新興産業分野は35に特定されており、更に311のカテゴリーに分けられている。そして、カテゴリーは特許調査をするためのIPCとキーワードが用意されている。例えば、ご参考に人工知能の一部は以下の通り。

区分技術IPCキーワード
1.6人工知能G06F40*、A61B5/0476、A61B5/0478
G05B15/02、G06K9/66、G07C9/00、G08B19/00、G08B25/10生产领域人工智能系统、智能家居系统等信息系统集成服务
G06F9/44、G06F9/455、G06N3/00、G06N3/04、G06N3/06、G06N3/063、G06N3/067、G06N3/10、G06N3/12、G06N5/00、G06N5/02、G06N5/04人工智能优化操作系统、人工智能中间件、函数库;计算机视听觉软件、生物特征识别软件等应用软件开发

戦略的新産業とその35の技術分野は以下の通り
1.次世代情報技術産業
 1.1 次世代情報ネットワーク産業
 1.2 電子コア産業
 1.3 新興ソフトウェアと新型情報技術サービス
 1.4 インターネットとクラウドコンピューティング、ビッグデータサービス
 1.5 人口知能
2.ハイエンド機器製造業
 2.1 インテリジェント製造装置産業
 2.2 航空装置産業
 2.3 衛星及び応用産業
 2.4 軌道交通装置産業
 2.5 海洋エンジニアリング装置産業
3.新素材産業
 3.1 先進的鉄鋼材料
 3.2 先進的非鉄金属材料
 3.3 先進的石油化学新材料
 3.4 先進的無機非金属材料
 3.5 高性能繊維及び製品と複合材料
 3.6 最先端新素材
 3.7新素材関連サービス
4.バイオ産業
 4.1 バイオ医薬産業
 4.2 バイオ医学エンジニアリング産業
 4.3 バイオ農業及び関連産業
 4.4 バイオマス産業
 4.5 その他のバイオ産業
5.新エネルギー自動車産業
 5.1 新エネルギー自動車車両製造
 5.2 新エネルギー自動車装置、部品製造
 5.3 新エネルギー自動車関連施設製造
 5.4 新エネルギー自動車関連サービス
6.新エネルギー産業
 6.1 原子力産業
 6.2 風力エネルギー産業
 6.3 太陽エネルギー産業
 6.4 バイオマスエネルギー及びその他の新エネルギー産業
 6.5 スマートグリッド産業
7.省エネ・環境保護産業
 7.1 高効率省エネ産業
 7.2 先進的環境保護産業
 7.3 資源リサイクル利用産業
8.デジタルクリエイティブ産業
 8.1 デジタルクリエイティブ技術設備製造
 8.2 デジタル文化クリエイティブ活動
 8.3 設計デザインサービス
 8.4 デジタルクリエイティブと統合サービス
9.関連サービス産業
 9.1 新技術とイノベーション創業サービス
 9.2 その他関連サービス

参照サイト:https://www.cnipa.gov.cn/art/2021/2/9/art_543_156705.html

【国際】国際特許分類の改正にIoTなど追加(2020年1月1日)

国際特許分類(IPC)は毎年部分的な改正がされており、現行版は2019年1月の改正に基づいている。2020年1月から適用される国際特許分類の改正は既に決まっており、IoT(Internet of Things)関連技術に関する新たなIPCサブクラスG16Yが発効することが、日本特許庁のサイトで公示された。

IoTに関していうと、日本特許庁は2016年11月から広域ファセット分類記号(ZIT)を新設し、日本の特許文献に付与してきており、「モノ」が「ネットワーク」と接続されることで得られる情報を活用し、「新たな価値・サービスを創造」する技術としてきたが、G16Yは、モノが「モノ(汎用の計算機および通信機器,例.コンピュータまたは電話機,を除く)」、ネットワークが「インターネットに直接的にまたは間接的に接続」、新たな価値・サービスを創造が「収集したデータの処理及び出力(単なる監視または単なる制御を除く) 」の概念となり、限定された範囲となる。
G16Y 10/00 業種
G16Y 10/05 農業
G16Y 10/10 林業
G16Y 10/15 漁業
G16Y 10/20 鉱業
G16Y 10/25 製造業
G16Y 10/30 建設業
G16Y 10/35 公益事業,例.電気,ガスまたは水
G16Y 10/40 交通
G16Y 10/45 商業
G16Y 10/50 金融;保険
G16Y 10/55 教育
G16Y 10/60 健康;福祉
G16Y 10/65 エンターテインメントまたは娯楽;スポーツ
G16Y 10/70 放送
G16Y 10/75 情報技術;通信
G16Y 10/80 住宅;建物
G16Y 10/90 化学
G16Y 20/00 モノにより探知または収集された情報
G16Y 20/10 環境に関するもの,例.温度;場所に関連するもの
G16Y 20/20 モノそれ自体に関するもの
G16Y 20/30 資源に関するもの,例.消費電力
G16Y 20/40 個人情報に関するもの,例.生体情報,記録または嗜好
G16Y 30/00 IoTインフラストラクチャ
G16Y 30/10 その安全性
G16Y 40/00 情報処理の目的に特徴があるIoT
G16Y 40/10 検知;監視
G16Y 40/20 分析;診断
G16Y 40/30 制御
G16Y 40/35 モノの管理,すなわちポリシーに従ったまたは特定の目的を達成するための制御
G16Y 40/40 モノの保守
G16Y 40/50 安全;モノ,使用者,データまたはシステムの安全性
G16Y 40/60 位置決め;ナビゲーション

その他のIPCの主な変更サブクラスは下記の通り;
A01N 63/00殺生物剤など
A24F 電子タバコなど
A61K 6/00 歯科用製剤
B62J 自転車用サドルなど付属品
B63B 船舶またはその他の水上浮揚構造物など
B63H 船舶の推進または操舵など
C01F 17/00希土類金属化合物など
C05F 17/00たい肥にする方法に特徴がある肥料の製造
C05G 異なる肥料の混合物
D06F 洗濯、すすぎと乾燥の制御
F04B 1/00シリンダの数 配列に特徴のある多シリンダ機械 ポンプ
G01B 3/00特徴づけられた計器
G01L 5/00特定の測定する装置方法
G01R 31/02-31/07電気的性質を試験するための装置など
G01S 無線方向探知
G02B 27/22-27/26 その他の光学装置
G06F 電気的デジタルデータ処理
G07C9/00 個々の入出の登録
G10D 楽器など
H03K 19/177 マトリックス状の配列
H04M 1/2745 電子メモリ
H05B 37/ ..43 / .. 電気的光源の回路装置

他にも下記のサブクラスに注目され足し、A24B, A24C, A24D, A61K, A63H, B33Y, B60K, B60W, B62B, B64C, C07C, C08J, C12N

関連サイト:
https://www.jpo.go.jp/system/patent/gaiyo/bunrui/ipc/ipc_iot_kanren.html
https://www.wipo.int/classifications/en/news/ipc/2019/news_0004.html