【中国】2020年度知的財産権権利化情況

国家知識産権局は、1月22日に新聞発表会を行い、2020年度の知的財産権審査状況などを発表した。なお、従来中心となっていた出願件数やランキングについては言及していない、これは急増し対策している悪意出願の増加を煽らないためのよう意図があるかもしれないと理解している。発表された各地的財産権種別ごとの内容は下記の通り:

2020年度知的財産権審査状況
1.特許
特許出願の登録件数は以下の通り(出願件数は未発表)
発明特許53.0万件(前年45.3万件、17%増)、実用新案特許は237.7万件(前年158.2万件、50%増)、意匠特許は73.2万件(前年55.6万件、32%増)。
特許の不服審判は4.8万件(前年3.7万件、29%増)、無効審判は7千件(前年5千件、34%増)。
なお、PCT出願は7.2万件(前年6.1万件、18%増)を受理、内国内出願6.7万件。

2.商標
商標出願の登録件数は576.1万件(前年640.6万件、10%減)
マドプロ国際出願件数は7,553件(前年6,491件、61%増)
異議申立審決は14.9万件(前年比65%増)
各種審判審決は35.8万件(前年比7.8%増)

3.地理的表示
地理的表示製品保護登録申請10件を受理、6件(前年5件)を登録、累計で2,391件。地理的表示専用標識使用企業1052社を承認、累計で9,479社、地理的表示商標765件を登録、累計で6,085件となった。

4.集積回路配置設計
集積回路配置設計登録申請は14,375件(前年比73%増)で、登録は11,727件(前年比77%増)

5.知的財産権保護と運用
特許権侵害紛争行政決裁4.2万元
特許及び商標質権設定プロジェクト12,039件(前年比43.8%増)、総額2,180億元(前年比43.9%増)

6.審査状況
発明特許20か月、商標4か月(登録までは7-8か月)

7.国内企業の権利化状況
特許取得企業24.6万社(前年比3.3万社増)、内ハイテク企業は10.5万社で発明特許92.2万件を保有。
PCT出願は対前年比17.9%増、マドプロ国際出願対前年比16.1%増。
外国へのライセンス料支払い(11か月分)74.7億ドル(前年比24%増)
一帯一路沿線国での発明特許出願2.3万件(前年比4%増)、特にシンガポールで21%増、韓国で4.4%増。

参照サイト:https://www.cnipa.gov.cn/col/col2521/index.html