【中国】2021年上期の刑事事件情況(7月25日)

最高人民検察院は、7月25日、2021年6月までの全国検察機関の処理した統計データを発表した。今年上半期に検察が受理した各種刑事起訴事件数は前年同期を超え、1,102,975人が起訴審理され、パンデミックの情況下で刑事犯罪の発生件数が再び上昇傾向にあることが明らかになった。

最高人民検察院は昨年、知的財産権検査事務室を設立し、今年より知的財産権刑事、民事、行政の検察を集中的に実施するようになった。特に、北京、上海など9つの省市で知的財産権の集中的な検察業務を行い、知的財産権を保護し、発展を推進している。こうした知的財産関連でも処理強化の結果、件数が上昇している。

1,刑事検察状況
2021年上期の全国の検察が受理した知的財産権侵害事件では、容疑者逮捕4,286人(前年比+99%増)、起訴6017人(前年比+12.6%増)、不起訴540人(前年比-2.6%減)であった。主な起訴理由は登録商標偽造罪と登録商標偽造商品販売罪で、それぞれ2676人と2138人と起訴総数の80%を占める。事件は経済が発達している東南地域を中心で、広東1463人、上海987人、浙江416人、河南371人、江蘇341人を起訴し、合わせて全国の起訴総数の59.5%を占める。

2.民事検察状況
2021年上期の全国の検察が受理し知的財産権と競争紛争の民事裁判では、調停書監督受理事件100件(前年同期53件)であった。主な事件は知的財産権の帰属、権利侵害紛争で合計63件と全体の63%を占める。知的財産権契約紛争は28件と同28%を占める。

参照サイト:https://www.spp.gov.cn/spp/xwfbh/wsfbt/202107/t20210725_524723.shtml