【中国】「知的財産権分野のビジネス環境をさらに最適化するための意見」の公布(3月21日)

国家知識産権局、教育部、科学技術部、市場監督管理総局、金融監督管理総局、国家著作権局、中国科学院は、3月21日、3月13日の「知的財産権分野のビジネス環境をさらに最適化するための意見(进一步优化知识产权领域营商环境的意见)」(国知発服字〔2025〕5号)を共同で各地方関連部門に通知した。本意見は、知的財産権分野のビジネス環境を市場、法治、国際、利便性の面で推進、最適化し、知的財産権のインセンティブの改善、対外開放促進の制度的役割をさらに発揮させて、各事業者のイノベーション活力を十分に引き出すことを目的としている。
 本意見では、全体が以下の6章16項目からなるが、項目ごとに担当部門を明確にし、実効が伴うようにしている。政府としては、知財の運用と(12)が大きな課題になっていると思われる。

一、全体的要求
 2027年までに、知的財産分野のビジネス環境を大幅に改善し、知的財産のイノベーション、利用効率、保護効果、管理レベル、サービス能力の全体的な品質が向上し、知的財産政府サービスがさらに最適化され、企業と個人の満足度と利益感が高まり、高品質の発展を促進する。
二、知的財産権の市場化メカニズムの整備、高水準市場システムの構築強化
 (1)知的財産イノベーションに対するインセンティブメカニズム(流通移転)を改善
 (2)知的財産サービス産業の健全で秩序ある発展(代理人監督)を促進
 (3)知的財産権の市場志向型価格設定・取引メカニズム(知財価値評価)を改善
 (4)知的財産権の協調的保護(行政保護、債券信用)を強化
 (5)標準と特許の協働イノベーション(標準、SEP)を促進
三、知的財産権の法治保障の強化、イノベーションの包括的支援
 (6)知的財産権の法律法規(商標法、著作権法、地理的表示法)の整備
 (7)新分野における知的財産保護規則(データ知的財産権)の改善
 (8)特許・商標の多様的審査モデル(主に商標審査)の革新
 (9)特許・商標の審査規則(特許出願ガイドライン、商号・商標紛争対応)の改善
 (10)著作登録制度とメカニズム(著作権登録の照会)の改善
四、知的財産権サービスの国際的レベルを高め、対外開放の促進強化
 (11)公共サービス分野における国際交流(各国の審査情報の共有)拡充
 (12)海外における知的財産紛争対応(情報提供、サービス機関の育成)に関する指導強化
五、知的財産権行政サービスの利便性推進、民間企業と個人の利便性と効率向上
 (13)サービス手順の最適化(登録後の記録手続きなど)とモデルの革新を促進
 (14)公共サービスのデジタル化の強化
 (15)国民と企業のために知的財産権公共サービス体制の最適化
 (16)サービスの評価と査定の標準化
六、組織保障

参照サイト:https://www.cnipa.gov.cn/art/2025/3/21/art_75_198425.html