【中国】広東高級人民法院「知的財産権懲罰的賠償典型事例6件」を公示(7月17日)

広東省高級人民法院は、7月17日付、知的財産権での懲罰的賠償適用典型事例6件を公表した。本典型事例は、有名ブランドへの便乗、隠蔽方法による再犯、商標詐称製品の製造・販売、及び他人の発明特許侵害で悪意が認定された事件である。近年、広東省の裁判所は、知的財産権侵害事件で厳格な保護を示すために司法賠償を強化しており、権利者が十分な賠償を受けられることを保証し、悪質な侵害者には相応の代償を払わせている。2024年の広東省全体では、知的財産権侵害民事訴訟32件に懲罰的賠償が適用されており、請求に対する支持率は約60%、賠償総額は2億元弱である。

知的財産権懲罰的賠償典型事例は以下の6件であるが、概ね、懲罰的賠償の適用要件を踏襲しており、再犯などによる故意の認定、重大な影響の認定について注目して確認することをお勧めします。外国企業の絡む案件を取り上げているのは、外国企業も無視しないとのアピールです。なお、当事者名は伏せ字で公表されているが、以下では具体的権利や事実確認のために分かる範囲で明確にしている。

(1)佛山市順德区泰源実業有限公司vs哈爾濱市振興装飾材料実業有限公司などの商標権侵害事件
(2) 肇慶市金鹏実業有限公司vs何氏など商標侵害民刑事件
(3) 栄研化学株式会社vs広州迪澳生物科技有限公司の発明特許侵害事件
(4) 瑞幸咖啡(中国)有限公司vs杭州熱流品牌運営管理有限公司の商標権侵害事件
(5) 卡地亜国際有限公司(Cartier)vs張氏の商標権侵害事件
(6) 深圳市超頻三科技股份有限公司vs深圳市安而惠照明科技有限公司の意匠惠許侵害事件

参照サイト:https://www.gdcourts.gov.cn/xwzx/gdxwfb/content/post_1843401.html
https://www.gdcourts.gov.cn/gsxx/quanweifabu/anlihuicui/content/post_1843402.html
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