【中国】2025年「消費保護」鉄拳行動典型事例の公示(8月23日)

国家市場監督管理総局(SAMR)は、8月23日、「消費保護」強力活動(守护消费”铁拳行动)の第1回目の典型事例を公示した。「消費保護」強力活動は、3月16日に発表された、「消費振興特別行動計画(提振消费专项行动方案)」での消費環境の最適化による消費意識改革などによる内需拡大策の一つの消費環境の改善に対応するものと考えられ、以下の9分野における違法行為を対象としている。
1.子供用品・衣料での粗悪品の販売の処罰
2.電子商取引における商標権侵害と利用規約違反の取締
3.ガス機器と電気自動車・バッテリーでの違反の取締
4.テイクアウトと食品、学校給食での違反の取締
5.食品広告や電子式料金計量器などでの違反の取締
6.検査・試験機関での詐欺行為の処罰

これまで、湖北省、福建省、海南省、山東省など地方政府の市場監督管理局が典型事例を発表しているが、今回、SAMRは、初めて以下の典型事例を10件公示した。
(1) 舒某氏のタダラフィル混入酒製造・販売事件(江西省宜春市静安県)
(2) 陳某氏の有毒成分を含む肉製品の製造・販売(福建省漳州市)
(3) 京九鴨首店の基準を超える食品添加物使用食品事件(遼寧省葫蘆島市)
(4) 敏敏姐飲食店の経営許可証と飲食登録証を偽造したテイクアウト事業事件(広西チワン族自治区欽州市霊山県)
(5) 小談飲食店の無許可インターネット飲食サービス事件(安徽省宣城市荊県)
(6) 美団食品宅配プラットフォームの出展者監査・検査義務違反事件(北京市)
(7) 上海明富建設集団有限公司、李某氏、陳某氏の登録商標侵害品の製造・販売事件(上海市嘉定区)
権利者の通報に基づき、明富社の商標権侵害のペンキ製品の使用での侵害を処分し、侵害品製造販売の李某氏、陳某氏を捜査し更に処分した。関係する登録商標は、外国の「立邦(日本ペイント)」、「多乐士(Dulux)」、「德爱威(Caparol)」や中国の「三棵树」等が含まれる。
(8) 聊城華恒試験有限公司の不正試験報告書公表事件(山東省聊城市東昌府区)
(9) 鄭州ガソリンスタンドの無許可で改造給油機使用事件(甘粛省清陽市)
(10) 南通楷瑞建設工程有限公司の偽造調理器具販売事件

外国企業の登録商標が絡む事件では、Nikeや日本のShimanoなどが報告されている。

参照サイト:https://www.samr.gov.cn/xw/zj/art/2025/art_2f252b3e018b4368907f8b7a395374d7.html

【中国】「知的財産権による民間経済の発展促進に関する実施弁法(意見募集稿)」の公示(7月22日)

国家知識産権局(CNIPA)は、「中国民営経済促進法」が2025年4月30日に第14期全国人民代表大会常務委員会第15回会議の採決を経て5月20日から施行され、民営経済の健全な発展を促進し、高水準の社会主義市場経済体制を構築することを目指しており、同法には知的財産権に関する複数の条項があり、イノベーション成果に関する知的財産権保護について専門的な規定をしているため、知的財産権の保護と運用に関する具体的な要件を細分化し実行するために、本弁法は起草された。

弁法は、全8章21条からなり、① 知的財産のイノベーション、②知的財産権の保護、③知的財産権の活用面、④公共知的財産権サービスの面から構成されている。いずれにしても、CNIPAの年次計画に含まれている。

本弁法で特筆することはあまりなく、意見募集期限も8月5日までと形づくりと思われる。現政権の国有企業優先の施策が今期から国内企業支援に明らかに舵を切ったことが全人代以降の流れと理解している。

参照サイト:https://www.cnipa.gov.cn/art/2025/7/22/art_75_200727.html

【中国】違法広告典型事例の公示(7月9日)

国家市場監督管理総局(SAMR)は、7月9日、今年年初から5月までに全国の市場監督管理部門が違法広告事件14,315件を捜査・処分し、1億100万元の罰金・没収を科したと報告するとともに、違法広告の代表的な事件10件を典型事例として公表した。

典型事例の概要は以下の通り:
1.成都市成華韓後医療美容病院有限公司の違法広告調査・処分事件(四川省成都市成華区市場監督管理局)
 対象者は、「半岛超声炮(半島超音波砲)」、「欧洲之星全面部全模式(ヨーロッパスターフルフェイスフルモード)」、「星耀超光子(スターシャイニングスーパーフォトン)」などの医療美容をライブ放送のEC取引で宣伝し、治療効果が実際の状況と合わない場合、「一回の持続期間9~12か月」、「20種類以上の肌トラブルを解決」などの宣伝で効果を保証したが、実態は異なった。今年1月、広告法の関連規定に基づき、罰金40.98万元を科した。

2.市野(鄭州)網絡科技有限公司の違法広告調査・処分事件(河南省鄭州市市場監督管理局)
 対象者の「市野ドクター筋骨痛パッチ」のインターネット広告には、「日本引进(日本から輸入)」、「日本国民品牌(日本国民ブランド)」など事実と異なる情報が含まれ、「一盒让你3年的腰腿疼痛、浑身酸痛消失(1箱で3年間の腰痛、脚の痛み、体の痛みが消える)」などの宣伝を通じて、製品の効果を保証するとしたが、実態は異なった。今年5月、広告法の関連規定に基づき、罰金20万元を科した。

3.安徽全康薬業有限公司の違法広告調査・処分事件(安徽省阜陽市営東区市場監督局)
 対象者は、「永邦牌葛根豆蔻片(永邦ブランドプエラリアカルダモン錠)」などの健康食品のインターネット広告には、「日产80万瓶(日産80万瓶)」や「20余年实力大厂(20年来の以上の効力」など、実態と異なる情報を掲載した。今年6月、広告法の関連規定に基づき、罰金21万元を科した。

4.杭州舜友貿易有限公司の違法広告調査・処分事件(杭州市拱墅区市場監督管理局)
 対象者は、化粧品「薇诺娜极润水乳保湿套组(ウィノナ エクストリーム モイスチャライジング ローション モイスチャライジング セット)」をECサイトで広告し赤み、腫れ、かゆみ、ヒリヒリ感、ニキビなどのアレルギー症状に治療効果があると宣伝したが、消費者が医薬品と混同しやすい情況であった。今年3月、広告法の関連規定に基づき、罰金17万5500元を科した。違法広告に関与したその他の事業者も別途処分された。

5.広州岐黄医道文化伝媒有限公司の違法広告調査・処分事件(広東省広州市白雲区市場監督管理局)
 対象者は、宣伝ビデオとパンフレットで「菌方后生元特殊膳食粉(君芳包生源特製栄養粉末)」、「阿胶颐神膏(阿膠易神ペースト)」などの一般食品の広告に、腰椎間板ヘルニア、関節痛、便秘などの治療効果がると宣伝し、消費者が医薬品と混同しやすい情況であった。今年3月、広告法の関連規定に基づき、罰金13.5万元を下した。

6.上海頤摩健康管理有限公司の違法広告調査・処分事件(上海市楊浦区市場監督局)
 対象者は、インターネットで発表した「赛乐瑞pro(Celerui Pro)」などの一般食品の広告に、「血栓快速溶解、心脑血管双重调理改善(血栓の迅速な溶解、心血管疾患および脳血管疾患の二重調整および改善)」、「可以对中枢神经、肝脏健康、消化系统、骨骼、抗癌等有预防改善效果(中枢神経系、肝臓の健康、消化器系、骨の健康、抗がんなどの予防と改善)」などの疾病予防、治療機能に関する内容が含まれていた。今年3月、広告法の関連規定に基づき、罰金10万元を科した。

7.青島科曼奇商貿業貿易有限公司の違法広告調査・処分事件(山東省青島市市場監督管理局)
 対象者が一般商品「药王秘制膏(薬王秘制膏)」をライブ放送のEC取引で、消費者が当該製品を使用後に「湿冷え」や「経絡の詰まり」などの症状が改善したという虚偽の事例を捏造し、実体と矛盾する製品の使用効果を宣伝していたことが判明した。今年3月、広告法の関連規定に基づき、対象者に罰金10万元を科した。違法広告に関連する他の経営主体は別件で処理された。

8.海口華夏通物流服務有限公司の違法広告調査・処分事件(海南省海口市市場監督管理局)
 対象者は、新エネルギーカーフェリー事業の宣伝広告をインターネットで発表し、「新能源车彻底进不了海南了(新エネルギー車は海南省に入れない)」、「新能源车过海车票半个月内基本没有(新エネルギー車の海上渡航切符は半月以内にほとんどなくなる)」など事実と異なる情報を捏造し流布し、新エネルギー車の渡航の不安や焦りを煽り、社会公共秩序を阻害した。今年3月、広告法の関連規定に基づき、罰金20万元を科した。

9.江西同創新叡営銷策劃有限公司の違法広告調査・処分事件(江西省吉安市安福県市場監督管理局)
 対象者は、インターネットで発表した「安福华弘凌云府(安福華弘凌雲マンション)」の不動産広告に、「城南国際、国光」などのショッピングモールやスーパーマーケットへの所要時間を示し、「15年菁英教育入读安福平都四小(安福平都四小に入学する15年エリート教育を受けられる」と謳っているが、当該小学校はまだ建設中で、実際には学生を募集していないことが判明している。今年1月、広告法の関連規定に基づき、罰金10万元を科した。

10.中智無線(北京)科技有限公司の違法広告掲載調査・処分事件(北京市昌平区市場監督局)
 対象者は、インターネットで「超大容量データ 月9元」と謳ったモバイルデータカードの広告を掲載したが、これは実態と矛盾していた。今年4月、広告法の関連規定に基づき、罰金10万元を科した。

参照サイト:https://www.samr.gov.cn/xw/zj/art/2025/art_1212b0d62d0844d58c635269e40efe35.html

【中国】「インターネット不正競争典型事例」公示(6月27日)

国家市場監督管理総局(SAMR)は、6月27日、「内向型」競争を全面的に是正し、公正な競争市場秩序を維持し、プラットフォーム経済の健全な発展を促進するため、不正競争対策を継続的に強化するとして、2024年にインターネット不正競争対策特別法執行キャンペーンを展開し、2025年にはインターネット不正競争是正特別キャンペーンを展開する。正常な市場秩序を乱し、市場の有効な運営を阻害する不正競争の顕著な問題を効果的に是正するために、SAMARは、事業者のコンプライアンス意識の向上と明確なルールを策定するためのインターネット不正競争典型的事例5件を公示した。

1.鎮江市微計算機軟件有限公司によるインターネット技術利用不正競争調査処分事件(江蘇省鎮江市市場監督管理局)
 当事者は、「w出荷アシスタント(w上货助手)」や「w流通アシスタント(w分销助手)」などのソフトウェアを独自に開発・販売し、商品情報データの「ワンクリック引越(一键搬家)」「ワンクリック配送(一键代发)」などのサービスを提供し、様々なECサイトでオンライン運営し、ソフトウェア使用料を徴収していた。当事者は、ECサイト事業者及びサイト内の事業者の同意を得ずに、本ソフトウェアを利用しショッピングプラットフォームの商品情報データを他の競争関係のあるECサイトにワンクリックでアップロードした。これは、事業者の実質的代替を構成し、他の事業者の合法権益を妨害し、破壊し、インターネット市場秩序を乱し、他のプラットフォーム事業者の合法的権益を害した。これは、反不正当競争法2条と12条2項(4)号の規定に違反し、違法行為の停止、罰金53万元を科した。

2.杭州谷邦網絡科技有限公司による他の事業者が合法的に提供するインターネット製品・サービスの正常な運用を妨害・破壊調査処分事件(浙江省杭州市拱墅区市場監督管理局)
 当事者はブランド維持会社で、主な業務はECサイト上で関連ブランド品販売店舗の価格を統制し、ブランド価値を維持することにある。当事者は要求通りに価格を調整しない店舗から技術的手段を用いて頻繁に商品を大量購入、返品を繰り返し、対象店舗に送料の損失や商品滞留などの損害を発生させた。同時に、ECサイトの規則により、頻繁な大量購入と返品は、検索の低下、取引機会の減少、評価の低下などの悪影響があり、結果的に対象店舗は当事者の要求に応じて商品価格の訂正や商品リンクの削除に応じなければならなくなった。これは、インターネット反不正競争暫定規定16条(3)項及び反不正当競争法2条と12条第2項(4)号の規定に違反し、法行為の停止、罰金20万元を科した。

3.湖州凌邁網絡科技有限公司による虚偽宣伝幇助調査処分事件(浙江省湖州市呉興区市場監督管理局)
 当事者は、架空注文プラットフォームを構築し、ECサイトショップの顧客から架空注文を受け、当該ECサイトを通じ顧客から架空注文商品の代金と注文1件当たり5~6元の手数料を徴収した。従業員を組織的に顧客のショップの商品に架空取引を行わせることで、ショップの取引量と評価レビューを増加させ、その露出を高めた。主犯は司法機関により法に基づき処分されました。これは反不正当競争法8条第2項に違反し、違法行為の停止、罰金39万元を科した。主犯は司法で処分された。

4.重慶潮玩秒拍電子商務有限公司による混同行為調査処分事件(重慶市両江新区市場監督管理局)
 杭州賽凡科技有限公司が運営するソフトウェア「5E对战平台」と「5EPlay」は、CS:GOゲーム分野で広く知られており、「5E」ロゴは長年の使用により顕著な識別機能を形成しているところ、当事者は、「5EGAME开箱」というソフトウェアを開発・運営し、「反恐精英·全球攻势」(CS:GO)のゲームアクセサリー開封サービスを提供している。当事者は、許可なく「5E」に非常に類似する「5EGAME」ロゴをソフトウェア名称に使用しているため、アプリケーションストアで「5E」を検索すると、「5EPlay」と「5EGAME开箱」が最初に並んで表示され、多くのユーザーに両ソフトウェアは関係があると誤認させた。これは、重慶市不正当競争条例6条1項(4)号、反不正当競争法6条1項(4)号に違反するため、違法行為の停止、罰金50万元を科した。

5.瑞麗市璞赢珠宝有限公司による宝石ライブ配信虚偽広告調査処分事件(雲南省瑞麗市市場監督管理局)
 当事者は、ライブ配信プラットフォーム「拼享惠」ウィジェットに「翠珠阁珠宝(翠玉閣ジュエリー)」という名のライブ配信ルームを登録し、翡翠の原石をライブ配信で販売しました。当事者はゴム林の自然環境を利用してライブ配信を行い、キャスターとオーナー役が値引き交渉を行い、消費者に販売された翡翠の原石がオーナー役の人物が直接持ち込んだものと誤認させ、消費者を騙し、誤認させた。これは、反不正当競争法8条1項に違反するため、違法行為の停止、罰金20万元を科した。

参照サイト:https://www.samr.gov.cn/xw/zj/art/2025/art_0d043840ec9445a689496bcf30c94820.html

【中国】国家知識産権局の6月度定例記者会見(6月27日)

国家知識産権局は(CNIPA)は、毎月月末に定例記者会見を行って、知財行政の現状などを報告している。6月27日に行われた記者会見では、今年上期(実際には5月末まで)の行政活動の状況が報告されたので、注目される事項をまとめた。

今年は特許法施行40周年にあたり、5月末現在、有効発明特許件数は497万件に達し、国家知識産権局は、各方面における特許品質の向上を推進している。
1.特許出願の評価指標を最適化し、特許出願の質を向上させる。
 「評価・評価・助成」の3つの政策指導を強化し、特許関連指標の評価政策の地域的な最適化・調整を推進する。評価政策において、企業、大学、病院、科学研究機関に対し、社内特許管理システムと関連評価規定における特許に関する件数指標の最適化・調整を指導し、特許件数を直接的に主要条件としないことを明確に規定する。
2.特許審査の質と効率を向上させ、オンデマンド審査メカニズムを最適化する。
 各種のイノベーション主体の多様、差異化された特許審査ニーズを適時に把握し、「優良案件優良審査、オンデマンド審査」を積極的に推進し、必要に応じて、優先審査、迅速審査、延期審査、集中審査などの審査対応を提供する。今年5月までに、特許出願優先審査8.4万件、審査促進11.6万件、審査延期9300件、集中審査13回を実施した。
3.迅速な協働保護メカニズムの整備とサービス連携の正確性を向上する。
 現在、全国29の省、自治区、直轄市に77の国家知的財産保護センターが設立され、全国の国家ハイテク産業開発区の80%、18の兆クラス産業集積地、173の千億クラス産業集積地をカバーし、各イノベーション主体にワンストップの知的財産保護サービスを提供している。現在、保護センターに登録されている外資系企業は8,000社を超えている。
 今年5月までに、保護センターの事前審査を経た特許出願は10.9万件、前年比37.5%増、迅速な協働保護のニーズに効果的に応えている。このうち、発明特許は7.5万件で、登録までの期間が3か月短縮されている。
 また、保護センターは、行政、司法、調停、仲裁など、多様な紛争解決ルートを積極的に構築し、知的財産問題を効率的に解決するための便利な窓口となっている。今年5月まで、3.8万件を受け、平均解決期間は2週間未満であった。そのうち、紛争調停1.1万件、行政法執行3000件、行政調停5400件を処理した。企業の海外展開支援を今年5月までに97件、海外紛争支援を1,137件行った。
4.特許代理サービスの質の向上、専門性の高いサービス提供する。
 中華全国特許代理協会の合目的的活動を支援し、代理サービスを「価格競争」から「品質競争」へと転換させ、特許品質を向上させる。今年の「青天BlueSkyプロジェクト」は企業情報の不正利用、公印の偽造、特許の違法な捏造といった手がかりに基づき、12の重点機関を捜査・処理し4件は立件済み。非正常特許出願代理行為の是正は、35の機関に対し是正措置を実施し、業務停止や取消などの重い処分を科した。地方当局は65の関連機関を立件した。その他、不正な営業勧誘、不適切なマーケティング行為など100件強を対策した。その他、設立条件を満たさない特許代理機関30社、年次報告を実施していない156社、事実を隠蔽し、虚偽の情報を用いて業務許可を取得した50社を調査した。

参照サイト:https://www.cnipa.gov.cn/col/col3541/index.html

【中国】「人工知能+」知財情報公共サービスでの活用(6月27日)

国家知識産権局(CNIPA)は、6月27日、「「人工知能+」知的財産情報公共サービス応用シナリオの構築(人工智能+”知识产权信息公共服务应用场景建设)」に関する通知(国知弁函服字〔2025〕479号)を地方の知識産権局に出した。

本通知は、知的財産の創造、応用、保護、管理、サービスの全チェーンにおける人工知能技術の応用を推進し、価値の高い特許の育成を支援し、イノベーションと創造に役立ち、知的財産の転換と応用を促進し、知的財産権の保護を支援し、知的財産管理の効率を最適化し、知的財産情報の開発と利用を促進しするともに、知的財産公共サービスのデジタル化レベルを向上させることを目的としている。

 簡単にいうと、各地で、知的財産データベースとプラットフォーム構築の活用を促進し、知的財産情報公共サービス製品を複数形成し、「技術・資源・シナリオ・製品」の4in1公共サービスモデルを構築することで、企業活動を支援しようとするもので、以下の6項目を揚げていある。
(1) 高価値知的財産の育成・発掘
(2) イノベーションと創造へ貢献
(3) 知的財産の変革と応用の促進
(4) 知的財産権の保護支援
(5) 知的財産管理の効率的最適化
(6) データセキュリティ保護レベルの強化。

参照サイト:https://www.cnipa.gov.cn/art/2025/6/27/art_75_200359.html

【中国】「2024年商標行政法執行典型7事例」の公示(6月10日)

国家市場監督管理総局(SAMR)は、6月10日、2024年に各地の市場監督管理部門が「知的財産権保護」を目的とした特別法執行措置を実施し、内外の商標権者の権益を平等に、かつ消費者の権益を効果的に保護する良好な成果を上げた事例として、以下の7件を商標行政法執行典型事例と選定した。

1.蘇州市凱棟服装補助材料有限公司の「YKK」登録商標侵害品生産販売調査・処分事件
(江蘇省蘇州市常熟市市場監督管理局、商標法57条(3)号)
 2024年3月、他の事件で関連の侵害を発見し、当局は公安部門と共同で侵害会社を検査し、現場で「YKK」の標識が印刷されたファスナー1261本とファスナーヘッド108万個を発見した。権利者が侵害品と確認し、違法事業額は150万元。広範囲な地域、多額の資金が絡み、明確な分業体制で偽造・模倣品販売という完全な闇産業チェーンを形成されていたことから、当局と公安局が対策チームを設置し厳しく取り締まり、公安機関が事件を処分した。

2.上海愛豆菌文化伝播有限公司の第三者登録商標侵害幇助行為調査・処分事件
(上海市楊浦区市場監督管理局、商標法57条(6)号、条例75条)
 2024年4月、当局はインターネット動画プラットフォームでナイキやルイ・ヴィトンなど世界的に有名なブランドの偽造スポーツシューズの宣伝動画の大量投稿を発見し、プラットフォームは動画の削除やアカウントの停止などを講じ、その後、偽造品販売の出所とそのプロモーション・マーケティング産業チェーンを封鎖した。侵害会社は広告代理店で動画内容の審査を行わずに偽造品販売動画4本にライブストリーミングサービスを提供し、33万元を売上げていた。便宜供与の違法行為として行政処罰の罰金66万元を科した。

3.「Kayou」登録商標侵害するアニメ・漫画カード製品製造販売12社調査・処分事件
(広東省市場監督局、商標法57条(3)、(7)号)
 2024年10月、当局は東莞市東城街のアニメカード製品を製造・販売する被疑侵害会社14か所に特別法執行を実施し、浙江卡游文化伝播有限公司の登録商標「Kayou」の被疑侵害アニメカード3,448箱とプラスチックフィルム3,884枚(総額13.6万元)を押収し、12社の侵害品没収、違法所得没収、罰金などの行政処分を科した。侵害会社は商標権者が製造した箱入りの漫画カード製品を購入し、高級レアカードのみを取り出し通常のカードと入れ替え、包装を修復した後、再販売していた。

4.ハイテク産業開発区爍禾服飾工作室の「ERDOS」登録商標侵害調査・処分事件
(山東省青島市市場監督局、商標法57条)
 2024年12月、商標権者(鄂尔多斯羊絨集団)の通報より、当局は侵害会社で「ERDOS」の付いたカシミヤシャツ28枚、ズボン1枚、大量の詐称表示材料(襟ラベル2,100枚、洗濯表示ラベル6,880枚、ファスナー977個、ネット販売用携帯電話11台など)などを発見し、侵害事業額6万元と判断し、公安機関に移送し処分した。本件は、有名SNSを通じて商品情報を公開し、WeChatに誘導して1対1で取引する新たな違法ネット販売行為ですべて仮想の住所のため当局独自のシステム、各レベル監督局とWeChat運営者の協力で解決された。

5.山西銘嘉紙業有限公司の「维达」登録商標侵害調査・処分事件
(山西省陽泉市市場監督管理局、商標法57条)
 2024年7月、商標権者(維達紙(中国)有限公司)の情報提供を受け、当局は、公安局食とともに侵害会社を検査し、トイレットペーパー3,580袋、包装フィルム及び袋215kg、ロール2,650個を押収し、商標権者が侵害品と確認した。同社は2023年3月からトイレットペーパー侵害品を製造し4つのオンラインストアで販売しており、事業総額312万元以と判明した。公安機関に移送し処分した。

6.何氏の悪意商標登録調査・処分事件
 (四川省広元市青川県市場監督局、商標法4条)
 2024年5月、当局は、内部情報に基づき、何氏による被疑悪意商標登録を捜査し、2021年以降、他の地域の商標代理機関に委託し、架空の個人事業者や他人になりすまし「峨眉山」などの著名景勝地の商標102件を出願し36件の登録に成功し、商標譲渡による不当利得4,000元の事実があり、典型的な悪質な商標先取り行為に該当するため、1.2万元の罰金を科した。

7.馮氏の「赣南脐橙(贛南ネーブルオレンジ)」登録商標侵害事件
(江西省贛州市贛武県市場監督局、商標法57条(2)号)
 2023年12月、当局は、某工業団地内のネーブルオレンジ加工工場が福建省産のネーブルオレンジを贛南ネーブルオレンジとして販売しているという通報を受け、公安局と連携し検査し、馮氏が2023年10月から福建省永春県からネーブルオレンジ15万Kgを順次購入、浙江省浙江省楊梅坑工業団地の果物工場で加工し、内1万Kgを1Kg 3.15元で販売し、違法取引額31,500元が判明した。侵害行為の即時停止と9.45万元の罰金が科された。地理的表示の正当な権益が保護された。

参照サイト:https://www.samr.gov.cn/xw/zj/art/2025/art_21144964823e4f2eadf02e1cc722e78b.html

【中国】「最高人民法院知的財産権法廷裁判要旨(2024)」の公示(4月25日)

最高人民法院は、4月25日付、「最高人民法院知的財産権法廷裁判要旨(2024)(最高人民法院知识产权法庭裁判要旨摘要(2024))」を公示し、2024年に審理された4,213件の知的財産権の技術類と独占の事件から157件の重要事例を抽出し、以下の8カテゴリーに分け、各界の研究と参考のために発表した。

(1)特許登録確認事件 (1-38、38件)
(2)特許帰属、侵害事件 (39-80,43件)
(3)植物新品種事件 (81-95、15件)
(4)集積回路配置設計事件(96-101、6件)
(5)営業秘密事件 (102-123、22件)
(6)コンピューターソフトウェア事件(124-129、6件)
(7)独占事件(130-139、10件)
(8)訴訟手続き (140-157、18件)

例年通り、前年の最高人民法院での判決から参考になる判例の発表であるが、残念ながら最高人民法院へ日本からアクセスができない状況が続いているため具体例を確認できない。添付のファイルでご確認ください。

参照サイト:https://enipc.court.gov.cn/zh-cn/news/view-4234.html
参照事件リスト

【中国】行政権力濫用による競争排除・制限の禁止に関する規定(意見募集稿)(5月16日)

国家市場監督管理総局(SAMR)は、地方護主義と行政による独占を更に排除し、競争の排除・制限を目的とした行政権力の濫用に対する法執行権限の強化、法執行の効率性の向上により事業主体の公正な競争のための市場環境の創出に効果を発揮させるため、2023年4月15日に施行した「行政権力濫用による競争の排除及び制限の禁止に関する規定(制止滥用行政权力排除、限制竞争行为规定)」について、5月16日、改正案意見募集稿を公示し、6月15日まで一般からの意見を募集する。

主な改正内容
現行の31条が改正され、3条追加、1条削除され、33条からる。主な改正点は以下のとおり:
(1)違法行為形態の追加。(第6、7、8及び9条)
(2)通報窓口の拡充、明確化。(第12条)
(3)立件及び調査基準と終結条件の明確化。(第15条1項、第20条第2項)
(4)法執行調査措置の明確化。(第16条)
(5)説明責任の強化(第22及び30条)
(6)「三字一字(リニエンシー)」措置の徹底的実施。(第27、28条)
(7)公正競争審査制度の活用。(第15条2項、第31条)

参照サイト:https://www.samr.gov.cn/hd/zjdc/art/2025/art_5accd4433d6545039ef995cbcb79a632.html

【中国】「2025年知的財産権強国建設推進計画」の通知(5月7日)

国家知識産権局(CNIPA)の国家知識産権強国建設工作部際聯席会議弁公室(合同会議事務局)は、4月29日付の国知聯弁〔2025〕5号により「2025年知的財産権強国建設推進計画」を5月7日公示し、知財関係部門及び国務院の各関係部門に通知した。

同通知は、毎年、「知的財産権強国建設綱要2021-2035」及び「第14次5か年国家知識産権保護と運用計画」に基づき、2025年度の計画を詳細に示したもので、今年は8項目増えて7部118項目の内容となっている。その構成はと主なポイントは以下の通り。

一、知的財産権制度の整備
(一)主要な知的財産権法律等の改正 1-9
商標法、集積回路配置設計保護条例、著作権法実施条例、知的財産権税関保護条例、国防特許条例、商業秘密保護規定などの改正
(二)主要な知的財産権の改革・整備 10-20
 知的財産権紛争の仲裁と調停処理の整備
(三)新興分野と特定分野の知的財産権規則の整備 21-29
 特許審査指南の関係部分の改正、人工知能、ブロックチェーンなどの新分野・新業態の知的財産権保護規則。インターネット分野における知的財産権保護規則の改善
二、知的財産権保護の強化
(一)知的財産権の司法保護を強化 30-37
(二)知的財産権行政保護の強化 38-48
(三)知的財産権協同保護構造の改善 49-56
三、知的財産権市場の運営メカニズムの改善
(一)知的財産権創造の質の向上 57-62
(二)知的財産権の転化運用を強化 63-76
(三)知的財産権の市場志向型運営の促進 77-81
四、知的財産権サービスの効率の向上
(一)知的財産権公共サービスの提供強化 82-87
(二)知的財産権サービス業の発展促進 88-91
五、良好な知的財産権人文社会環境の構築
(一)知的財産権文化理念の積極的な提唱 92-96
(二)知的財産権事業発展の強固な基盤構築 97-102
六、世界知的財産権管理に積極的に参画 103-113
七、組織保障の強化 114-118

参照サイト:https://www.cnipa.gov.cn/art/2025/5/7/art_542_199524.html

【中国】CNIPA「2024年度知的財産権行政保護典型事例(商標、地理的表示)(4月27日)

国家知識産権局(CNIPA)は、4月27日、知的財産権行政裁決と行政法執行活動に対する専門的な指導と案件処理の向上並びに権利侵害・違法行為を抑止し、良好なイノベーションとビジネス環境を構築するため、地方の推薦、選考審査、専門家の審査などを経て、2024年度の知的財産権行政保護の典型的な事例を確定した。
 商標行政保護典型事例は10件で商標権侵害と一般違法行為の調査・処罰であり、対象分野は自動車、家電、酒類、衣料品など。地理的表示、特殊標識、官庁標識の行政保護典型事例も10件で、無断使用、専用権侵害、第9回アジア冬季競技大会のマスコットや「神舟15号有人飛行ミッション」などの特殊標識の専用権侵害などの調査・処罰である。

●2024年商標行政保護典型事例
1.「劳斯莱斯」など登録商標専用権侵害事件
担当部局:上海市普陀区市場監督管理局(知識産権局)
当事者:Rolls-Royce Motor Cars Limited、BMW AG、vs 某汽車服務有限公司など10社
対象商標:第4979295号(12類、劳斯莱斯)、第18695108号(12類、RR図形)、第862358号(12類、マスコット図形)
概要:申立人は、商標権侵害のレンタル車両を発見し被申立人10社を投訴し、当局は毛氏(別件処理)が青島某汽車有限公司の製造する申立人の「銀雲(Silver Cloud)」車と類似する車両を購入し無断で申立人の商標を取付け、10社はその事情を知りながら当該車両のレンタルサービスを展開し19.37万元の売上があったことを調査確認し、国家知識産権局の回答を得て被申立人に71.49万元の罰金を科した。12類の商標を39類にまで拡張した判断に意義が大きい。

2.「LOUIS VITTON 」など登録商標専用権侵害事件
担当部局:浙江省麗水市松陽県市場監督管理局(知識産権局)
対象商標:第62951931号(25類、LOUIS VITTON)、第G1130243号(25類、FENDI)、第248936号(25類、Dior)、第5102806号(25類、GUCCI)、第1058390号(25類、Burberrys)
概要:当局は管内に国際的に有名なブランドの偽造スカーフを製造・販売しているグループがあるとの通報を受け、現場を松陽県公安局と共同で複数回レイドを実施したところ、生産・販売範囲は5省7市に及び、登録商標11件が使用された被疑侵害シルクスカーフなど10万枚、生地500メートル、パッケージ、紙袋、カード34万枚と包装設備2セットなどを押収し正規価格換算金額は3億元を超えた。調査の結果、李氏と陳氏らが原材料を購入し、劉氏と陳氏(別件処理)に加工する偽造グループを形成し有名ブランドの登録商標を印刷したシルクスカーフなどの製品を製造、また市場から商標侵害のシルクスカーフなどを購入し、販売していたことが判明した。グループ構成員8名は刑事訴追され、雲河県人民法院は李氏ら侵害者に7か月以上3年以下の有期懲役、総額1,011.1万元の罰金と没収を命じた。

3.「LANCOME」など登録商標専用権侵害事件
担当部局:広東省広州市白雲区市場監督管理局(知識産権局)
当事者:L’Oréal S.A.、Shiseido Americas Corporation、The Procter & Gamble Company
対象商標:第76096号(3類、LANCOME)、第7375163号(3類、Kiehl’s)、第1536298号(3類、NARS)、第677248号(3類、SK-II)
概要:当局は湖南省沅江市人民検察院から移送を受け、広州市某電子商務有限会社の被疑商標権侵害行為を調査し、当事者が動画プラットフォームを通じ登録商標詐称化粧品をライブ放送で販売し、売上高の10%の手数料で総額約120万元を受け取ったことが判明した。商標法57条6項の侵害幇助、商標権侵害事件違法事業額算定弁法11条に基づき違法事業額を約120万元と認定したが、当事者が積極的に協力し以上事実を自白したため処罰を軽減し罰金70万元を科した。本事件では当事者が商品のライブ放送で販売した行為にどの法律で責任を問うかに対して商標法の侵害幇助を選択した点に意義がある。

4.上海某贸易有限公司による悪意商標出願事件
担当部局:上海市嘉定区市場監督管理局(知識産権局)
当事者:上海某貿易有限公司
対象商標:第73375735号(牧・牧苑・muyan)、第73365269号(牧・muyan )ほか75件
概要:当局は常熟市市場監督管理局から当事者が使用目的外の悪意ある商標出願を行ったという情報を受取り調査したところ、当事者は蘇州某知識産権服務有限公司に依頼し合計75件出願し、内44件は登録、残り31件は商標無効などの結果になっており。また当事者は関係事業を行っておらず、事業所もないことが判明した。当事者の関連会社の蘇州某整体包装科技有限公司は商標の包装とタグの付いた衣料品アクセサリーをオンラインで展示販売し、購入者に商標を譲渡するサービスを提供していたが、譲渡料を徴収していないことから違法収入がないと認定した。当局は「商標出願及び登録行為の規範化に関する若干規定」12条に基づき、関係当事者に警告及び罰金5,000元を科した。本事件では、長江デルタ地域における悪質な商標登録出願の法執行における連携で上海市嘉定区と常熟市の商標法執行部門のスムーズな協力関係に意義がある。

5.登録商標専用権侵害事件
担当部局:湖南省長沙市知識産権局、長沙市天心区市場監督管理局
当事者:ECOWATER SYSTEMS LLC、昆山怡口浄水系統有限公司(代理店)vs長沙市芙蓉区某水電安装服務経営部
対象商標:第15835927号(11類、ECOWATER SYSTEMS+図形)、第15835929号(11類、ECOWATER SYSTEMS+図形+怡口浄水)ほか
概要:当局は商標権の代理店の投訴により被申立人を調査したところ、代理店は当初長沙某機械設備有限公司と販売代理店契約を締結し浄水製品の販売を許可したが契約期間満了し、在庫品販売のために6か月の商標使用許諾契約を締結した。当該販売代理店は在庫品すべてをメンテナンスサービスを協力した被申立人に譲渡した。被申立人は別にECサイトで本件商標が付された製品ラベルが付属するフィルターを入手し、販売代理店の検査を受けずに在庫品とセットで販売した。購入者が販売した被申立人が正規管理者でないことを発見し代理店に真贋鑑定を依頼し非正規品と判明したために当局に投訴していたことが判明した。当局は再鑑定を依頼するともに被申立人に合法的出所を証明する示す書類が提出できなかったことから侵害品であると認定し、被申立人と販売代理店が連名で代理店に謝罪文を提出、購入者に8000元の賠償を命じた。最終的に被申立人が自主的に違法行為に対する影響排除のおこなったことから侵害品の没収及び罰金1万元を科した。本件では商標行政執行証拠規定20条の鑑定意見の原則に準じた点が評価できる。

6.「国家電網・図形」登録商標専用権侵害事件
担当部局:江蘇省南京市鼓楼区市場監督管理局(知識産権局)
当事者:国家電網有限公司vs某培訓南京有限責任公司
対象商標:第4181840号(41類、国家電網+図形)
概要:商標権者からとうそを受けた当局が調査したところ、被申立人は主に出版物の販売、教育研修などを事業とし、複数のネットワークプラットフォームに「宏湃電網」「宏湃培優」などのアカウントを登録するともに研修コースや研修結果に係争商標に似た標章を使用し、学生に申立人に関係する研修機関と誤解させた。事業所得は80万元を超えるが、研修費は商標権侵害に関連するもので違法取引額が289,700元であったため権利侵害行為と認定し、侵害行為の即時停止と罰金434,600元を科した。商標権侵害による所得を特定することで、行政処罰の公平性と正確性を確保している。

7.「北京大学」登録商標専用権侵害事件
担当部局:江西省共青城市市場監督管理局
当事者:北京大学vs共青城某電子商務有限公司
対象商標:第6792677号(25類、北京大学)、第41197734号(25類、PEKING UNIVERSITY)、第6792636号(25類、PEKING UNIVERSITY+校章図形)
概要:商標権者は被申立人が許可なく商標を付したダウンジャケットを販売していることを投訴し、当局は立入検査を行い、ダウンジャケットの配送記録のあるコンピュータと印刷装置などを押収した。商標権者は真正品でもライセンス供与もないとの鑑定意見を発表したことを受けて、当局は侵害行為と認定、13万元の売上があることから公安経由で人民検察院に移送された。学校名の商標保護が重要なことを再確認させる意義がある。

8.「千仞岗」など登録商標専用権侵害事件
担当部局:河南省商丘市睢陽区市場監督管理局(知的産権局)
当事者:江蘇千仞崗実業有限公司vs商丘市睢阳区某服装店
対象商標:第36093728号(25類、千仞岗)、第8590538号(25類、菲霓)、第4321282号(25類、冬羽丽人)、など
概要:商標権者の被申立人が係争商標権「千仞岗」を侵害するダウンジャケットを販売しているとの投訴を受けた当局は、調査を実施し、被申立人が他の市場から「冬羽丽人」、「依梦缘」、「菲霓」の3つのブランドのダウンジャケット404着を購入し、「千仞岗」のブランドのタグに交換し販売していることが判明した。店内の棚には「千人鋼」のタグが付いたダウンジャケット392着(合計83種類)が並んでいました。また、店舗の試着室では、長タグ218枚、短タグ122枚、適合証明書475枚、「千人鋼」の商標が付いたハンドバッグ82個が発見された。差替えられた「菲霓」「冬羽丽人」はいずれも商標登録がされていた。また、タグに印刷された工場名も偽証が判明したため、商標詐称に加え製品品質法に違反するとして、侵害行為の中止、違法所得の没収、罰金15万元が科された。

9.「白云辺・図形商標」など登録商標専用権侵害事件
担当部局:湖北省孝感市市場監督管理局(知的産権局)
当事者:松滋市国有資産経営有限公司、五粮液集団有限公司、湖北白雲辺酒業股份有限公司(被許諾者)vs李氏
対象商標:第5576721号(33類、白云辺・図形)、第1207092号(33類、W・図形)、第3467940号(33類、WULIANGYE・五粮液)、第3467941号(33類、WULIANGYE)
概要:当局は被許諾者から投訴及び孝感市公安局から孝南区の民家で偽ブランド酒が製造されているとの通報を受け、家宅捜索を行い李氏が2軒の民家で隠れてブ8ランド(白云边、江苏洋河、五粮液、国窖1573、汾酒、水井坊、剑南春、习酒)合計2,318本、偽造包装資材3,200点、総額は121万元を押収した。商標権者は真正品でもライセンス供与もないと認定したことを受けて、当局は商標権市街と認定した。侵害品が大量であるため、公安に移送した。

10.鹿邑県某健康産業有限公司の登録商標詐称事件
担当部局:河南省三門峡市盧氏県市場監督管理局
当事者:北京大河岸万全聖方生物科技有限公司、北京西宇盛方科技有限公司(譲受人)vs鹿邑県某健康産業有限公司
対象商標:第74094383号(5類、人物図形)、第58247922号(5類、大河岸万密斋)
概要:当局は12345政府サービスホットラインで 「大河岸万密斋」温精養生フィルムを被申立人が製造販売しているとの通報を受け、調査したところ、2023年9月に商標権者から使用許諾がされていたことが判明した。その後、当事者間で供給契約が成立し、5万箱の供給、総額100万元になっていた。しかし、製品に標記される標章が国家知識産権局が認可・登録した標章と著しく異なり、関係公衆が別の登録商標と誤認させ易い状態であることから、商標法24条、商標権侵害一般判定基準23条5項に規定する詐称行為と認定し、罰金5万件を科した。本件では、識別力を変更した商標を使用して登録商標の模倣を構成する違法行為に対する効果的な行政処罰の典型例とされた。

●2024年地理的表示、特殊標識行政保護典型事例
1.“山西老陈醋”地理的表示無断使用事件
担当部門:山西省陽泉市平定県市場監督管理局
対象:証明商標 第6173333号 30類 山西省酢産業協会
2.「杭白菊」地理的表示無断使用事件
担当部門:安徽省黄山市西省歙県市場監督管理局(知識産権局)
対象:浙江省桐郷市人民政府、桐郷市
3.「香云纱」地理的表示無断使用事件
担当部門:広東省仏山市南海区市場監督管理局(知識産権局)
対象:香雲紗協会、広東省仏山市順徳区
4.「Tequila」証明商標専用権侵害事件
担当部門:上海市松江区市場監督管理局(知識産権局)
対象:証明商標 第4280597号 33類 Mexican Tequila Management Committee
5.「図形+余姚年糕」証明商標専用権侵害事件
担当部門:浙江省余姚市市場監督管理局(知識産権局)
対象:証明商標 第8107577号 30類 浙江省余姚市三七市町農民協力経済組織連合会
6.「図形+赣南脐橙」証明商標専用権侵害事件
担当部門:江西省贛州市尋烏県市場監督管理局
対象:証明商標 第6437839号 31類 贛州市贛南臍帯橙協会
7.「苍溪红心猕猴桃」証明商標専用権侵害事件
担当部門:四川省広元市蒼渓県市場監督管理局
対象:証明商標 第7866425号 31類 蒼渓県キウイフルーツ協会
8.地理的表示GI標識の無断使用事件
担当部門:福建省漳州市平和県市場監督管理局(知識産権局)
対象:第G2019002号
9.「第9回アジア冬季競技大会のエンブレムやマスコット」特殊標識専用権侵害事件
担当部門:黒竜江省哈爾濱市市場監督管理局
対象:第T2024009号、第T2024010号、第T2024011号 第9回アジア冬季競技大会組織委員会
10.「神舟15号有人飛行任務」特殊標識専用権侵害事件
担当部門:広東省河源市源城区市場監督管理局(知識産権局)
対象:第T2022022号 中国載人航天工程弁公室

参照サイト:https://www.cnipa.gov.cn/art/2025/4/27/art_53_199400.html

【中国】CNIPA「2024年知識産権保護状況」白書を公示(4月27日)

国家知識産権局(CNIPA)は、4月27日付、例年発行している「2024年知識産権保護状況」白書を公示した。構成内容は、従来と変わらず保護効果、制度建設、承認登録、文化建設、国際協力からなり全38頁の構成である。

1.保護効果
 司法保護では、民事訴訟第一審受理が44.9万件(前年比▲2.7%)で、内訳は著作権事件24.7万件、商標事件12.5万件、特許事件4.4万件、不正競争事件1.1万件、技術契約事件8千件、その他1.5万件で、不正競争事件とその他の事件以外は減少した。懲罰的賠償事件は460件と+44.2%増加した。第二審は3.2万件で前年比▲18%減少した。詳細は、中国法院知的財産権司法保護状況をご参照ください。
 行政第一審受理は20,849件(前年比+1.3%)で、内訳は商標事件19,130件、特許事件1,679件、著作権事件9件である。第二審は11,666件で前年比+16%増加した
 刑事第一審受理が9.120件(前年比+24.3%)で、内訳は商標事件7,980件、著作権事件913件、営業秘密事件70件などである。行政保護では、各地の市場監督管理局の知的財産権侵害紛争は6.8万件(+18.8%)、商標違法処理3.94万件などである。
 最高人民法院では、民事訴訟受理は2,643件で、内訳は二審受理1,289件、審判監督事件1,357件である。行政訴訟受理は、2,808件で、内訳は二審受理1,366件、審判監督事件1,442件である。
 検察事件は、知的財産権侵害犯罪は7,646件で13,486人(前年比+5.9%、+10.2%)を逮捕した。詳細は、最高検察院の知識産権検察業務白書を参照ください。
 行政保護では、特許関係で違法特許事件2,074件、特許侵害事件7.2万件、医薬特許紛争事件68件、商標関係で違法商標事件4万件、司法移送事件1,220件、その他、著作権、植物新品種の事件がある。不正競争事件で誤認混同や営業秘密侵害で1,581件で処分された。税関では4.2万ロット、8,160.5万件が差止められた。

2.制度建設
 知的財産権関連の法律法規と規則約20件を改正し、関連司法解釈2件を制定し、知的財産権保護関連規範性文書、政策文書など約20件を公布、地方性法規も11件を公布した。具体的に改正施行されたのは、特許法実施細則、特許審査指南、地理的表示製品保護弁法、特許紛争行政裁決と和解弁法、行政再審規定など。

3.承認登録
 知的財産権の審査効率と品質は引き続き向上し、2024年末の発明特許有効件数は568.9万件、前年比+14%増加した。特許審判での再審請求9.71万件で前年比▲8.5%、無効宣言請求5.8万件で前年比+4%である。
 商標は、2024年末の有効登録商標件数は4,977.7万件、前年期比7.9%増加した。異議申立は12.2万件、前年比+6%増加し、無効宣言を含む評審は41.6万件、前年比1.2%増加した。 著作権は、2024年の登録件数は1,063万件、前年比+19.1%増加、内コンピューターソフトウェアは282.7万件、前年比+13.3%増加した。地理的表示製品は、2024年に36個増加し累計2,544個認定された。集積回路配置設計は2024年に10,608件登録されたが前年比▲6.3%と減少した。植物新品種では、農業植物申請14,839件、前年比+3.9%増加し、林草植物申請1,338件受理した。
 税関での知的財産権保護申請は29,541件を受理した。

4.文化建設では、全国知的財産権宣伝ウィークなどの大型イベントの開催、定例記者会見の開催、対外交流協力プラットフォームの活用、知的財産権定期報告と典型的な事例の発表、教育訓練の強化など多様なルートを通じて、中国の知的財産権保護の効果を広範に宣伝普及した。

5.国際協力では、第3回「一帯一路」知的財産権ハイレベル会議の開催ほか、日中韓、IP5などに参加し、世界知的財産権機関などの国際組織及び各国、各地域の知的財産権機関との交流・協力を引き続き行い、関係国と地域との知財、司法などの協力関係を持続的に強化することを確認した。

参照サイト:https://www.cnipa.gov.cn/art/2025/4/27/art_545_199383.html

【中国】「2024年中国税関知的財産権保護状況」と典型事例(4月23日)

中国海関総署(税関総署)は、4月23日、「2024年中国税関知的財産権保護状況」と十大典型事例を公示した。その内容は、下記の通り。

●2024年中国税関知的財産権保護状況
 2024年に全国の税関は、輸出入貨物に知的財産権保護措置を5.32万件(前年6.7万件、前年比▲20.6%減)に実施し、被疑権利侵害貨物を4.16万(前年6.2万)ロット、8,160.5万(前年8,289万)件を差止めた。内訳では、越境EC取引(B2Bを含む)に対する法執行が最も多く、2.5万ロット、2,027.4万件の被疑侵害品を差止めた。
-侵害品の種別は変らず同じ
 差止対象品目は、衣類、電化製品、カバン類が依然として上位3位を占めており、それぞれ21,600ロット、5,500ロット、4,800ロットで、数量では、電化製品、スポーツ用品、たばこ製品が上位3位で、それぞれ2,796.6万個、1,107.5万個、446.3万個である。
-知的財産権の種別も変わらず商標権侵害がトップ
 知的財産権被疑貨物の差止対象は、商標権、特許権、著作権などの知的財産権が対象で、被疑商標権侵害貨物4.1万ロット、7,639万件で、それぞれ年間総数の99.5%と93.57%を占める。次は、被疑著作権侵害貨物で534ロット、101.2万件で、それぞれ全体の0.8%と1.2%を占める。次いで、被疑特許権侵害貨物24.9万ロット、499.6万件で、それぞれ前年比+71.3%、+393.6%と増加した。
-諸外国との違いは輸出の差止が中心
 2024年に全国の税関は、輸出貨物の被疑侵害品を4.1万バッチ8,033.4件を差止、それぞれ全体の99.2%と98.4%を占める。輸入貨物の被疑侵害品を345バッチ、130.2万件を差止、それぞれ前年比▲34.2%、▲26.5%と減少した。
-中西部の税関での法執行が向上
 2024年に深圳、上海、広州、寧波などの東部沿岸地域の税関は、被疑侵害貨物3.16バッチ8,024万件を差止、それぞれ全体の76%、98%を占めた。一方、ウルムチ、南寧、昆明、ハルビンなどの国境地域の税関は、被疑侵害貨物1,151バッチ、86.2万件を差止めた。成都、西安、南昌などの中西部の税関は、被疑侵害貨物8,800バッチ、53.3万点を差止めた。石家荘、南昌、合肥などの税関での差止数量は、前年比2倍以上増加した。重慶、太原などの税関でも2023年と比べ大幅に増加した。なお、一般担保申請は141件と前年比+12.8%増加した。また、通過貨物での被疑侵害品の差止は、3,732件と前年比+31.8%増加した。
-知的財産権の税関登録は増加傾向
 2024年に税関利用者登録申請した知的財産権者は、4,836人で4,516人が承認され、前年比+11.4%増加した。代理人による登録申請受理は、964人、前年比+22.3%増加した。なお、保護申請届出は、2,9541件と初めて3万件に近づいた。このうち、21,614件が承認された。国内権利者申請は16,034件、前年比+24.2%増加した。

●税関押収十大典型事例
1.深圳税関:技術調査官を派遣し太陽光発電設備の特許権被疑侵害事件を調査・処理
2.上海税関:「新三品目(新エネルギー自動車、リチウム電池、太陽光発電製品)」の商標と特許権被疑侵害品の差止
3.杭州税関:大量なドリルビッドッドの商標権被疑侵害品を公安との迅速な連携メカニズムで差止
4.アモイ税関:複数の商標権被疑侵害輸入調味料の差止
5.北京などの税関:「Labubu」などの著作権被疑侵害品を差止
6.広州税関:商標権被疑侵害輸入スポーツ用品を差止
7.黄埔などの税関:商標権被疑侵害運動靴の積替えを摘発
8.青島、寧波税関:アフリカ諸国への商標権被疑侵害冷蔵庫輸出貨物の差止
9.成都、ウルムチ、拱北税関:越境EC商取引の商標権被疑侵害貨物を差止
10.南京、天津、大連税関:「税関行政処罰裁量基準3(軽微な侵害の処理)」を適用

参照サイト:http://www.customs.gov.cn/customs/xwfb34/302425/6478897/index.html
十大事例 http://www.customs.gov.cn/customs/xwfb34/302425/6478986/index.html

【中国】「2025年知的財産権行政保護業務計画」の通知(3月21日)

国家知識産権局(CNIPA)は、3月21日、3月17日に各地の知識産権局に2025年知的財産権行政保護業務計画(2025年知识产权行政保护工作方案)」に通知したことを公示した。計画は、全17項目からなり、概要は以下の通り。

(1) 法律法規の実施を推進
 特許法及びその実施細則の周知徹底を図る。商標法、集積回路レイアウト設計保護条例の改正。「特許紛争行政裁決と調停弁法」、「特許出願行為を規範化規定」、「団体商標、証明商標の登録と管理規定」と「地理的標識製品保護弁法」の実施。「商標行政法執行証拠規定」、「商標権侵害事件違法経営額計算弁法」、「市場監督管理分野における知的財産権事件の規定(試行)」などの法執行規定を実施する。
(2) 保護システムを改善し、最適化
「知的財産保護システム構築実施計画」の実施を推進する。
(3)特許・商標出願及び使用を標準化
 非正常特許出願や悪意・先取り商標出願の取締り、欺瞞的、悪影響のある禁止商標の違法使用の調査と処罰・指導を強化する。
(4)特許保護の強化
 重大な特許侵害紛争に対する行政決定の審査・報告メカニズムを改善、特許侵害紛争の行政裁定の標準化を推進、事件処理対応支援の体制を強化する。
(5)商標保護の強化
 馳名商標の保護強化、インターネット分野におけるキーワードを利用した侵害、登録商標を組合せた侵害、意匠特許を利用した他人の先行登録商標の害など、隠れた侵害行為に対する監督と専門的指導を強化する。
(6)地理的表示の保護を強化
(7)新分野と新業態での保護を強化
 データ知的財産権登録サービスの積極的展開、人工知能分野や新エネルギー自動車、リチウム電池、光起電力などの展望的で戦略的な新興産業に対する知的財産権の保護を強化する。
(8)民間でのホット注目分野での保護を強化
 食品・医薬品、リハビリ用品、子ども用玩具、家電、グリーン・低炭素技術などの分野で重点的に知的財産権侵害や違法行為に対する日常的な監督、商標・特許の行政法執行指導を強化する。
(9)重要な国際大会や重要な展示会や祝祭期間での保護を強化
(10)外国関連知的財産権保護を強化
 海外知的財産紛争対応指導地方サブセンターの建設を強化し、民間企業に対する海外紛争対応指導サービスの強化に重点を置く。
(11) 迅速な協調防御を強化
 国家知的財産保護センターと迅速権利保護センターの運営管理を強化し、特許事前審査申請主体と代理機関に対する審査を実施し、事前審査品質と世論監視管理を強化する。科学技術パークや工業団地に公共知的財産権サービスメカニズムを構築し、資格を有する公共知的財産権サービス機関が海外知的財産権保護や侵害警告などの情報サービスを実施することを支援する。
(12) 部門間および地域間の連携を強化
 人民法院、検察院、公安機関との協力と調整を強化し、長期的な連絡体制を確立し、知的財産権の行政と司法の保護基準の統一を推進する。
(13) 紛争解決のための社会的ガバナンスを推進
 特許権所属紛争、発明奨励、報酬紛争などに対する行政調停、民間調停、仲裁を強化する。商標や特許の権利侵害、悪意商標出願、非正常特許出願など行為に信用喪失懲戒を強化し知的財産権分野に​​おける信義誠実の構築を強化する。
(14) 法執行の専門的指導を強化
(15) スマート監督管理保護を推進
 インターネット、ビッグデータ、クラウドコンピューティング、ブロックチェーンなどの新技術の知的財産権監督管理を模索、「商品取引市場における知的財産権保護規範」や「電子商取引プラットフォームにおける知的財産権保護管理」などを推進し、電子商取引プラットフォームにおける権利侵害や違法行為をリアルタイムの監視を促進する。
(16)広報と研修の強化
(17)組織保障の強化

参照サイト:SNSサイト

【中国】最高検察院「技術調査官」60名採用(2月9日)

最高人民検察院知的財産検察庁は、2月9日、技術調査官の選考分野、選考方法、選考条件、責任、事件参加要件などを明確にした「技術調査官管理弁法」を1月に施行し、最高人民検察院知的財産検察庁と検察技術情報研究センターが第1期の技術調査官60名を任命したことを公示した。

最高人民検察院が扱う事件のうち技術関連の事件が60%を占め、複雑な技術事実の解明が伴う特許再審査、特許侵害、営業秘密侵害、不正競争防止、独占禁止、著作権紛争事件でも、技術的な問題の検討・判断が必要であることから、技術調査員は主に機械、通信、化学工学、光学、材料、電子情報、コンピュータ、医学、生物学などの分野で生産、管理、研究開発、設計または特許審査、特許代理に従事する専門技術者から選抜しており、技術案件の処理の質と効率を向上させることが期待される。任期は5年である。

弁法は、事件の専門的技術的問題に関して、技術調査官が遂行すべき8つの職務を規定しており、技術的事実に関する争点の明確化、技術的事実の確定に関する勧告、検察官の監督下での捜査・証拠収集、検査、審査への参加、事件の取調べ、尋問、審問、弁論活動への参加、必要に応じて検察合同会議、検察委員会会議に出席し、事件の専門的問題の説明や質問の受け付け、裁判所の許可を得て専門知識を有する者として出廷し、技術的事実の説明を行うことなどが含まれている。

人民法院と地方政府の知識産権局がすでに技術調査官の活用を開始していることから、検察院が導入を開始したことで、ほぼすべての技術系事件に技術調査官が活用されることになる。

参照サイト:https://www.spp.gov.cn/spp/zhuanlan/202502/t20250209_681876.shtml