【アメリカ】PCT移行出願に対する審査請求パイロットプログラム(4月8日)

アメリカ特許商標庁(USPTO)は、4月8日、特許協力条約(PCT)出願の国内段階出願を対象としたPCT情報に基づく審査請求パイロットプログラム(PIER)の実施を公示した。これはPCTに基づく国際段階の作業成果物を考慮した審査請求を出願人に求めることが審査の滞貨とその処理効率に及ぼす影響を評価することを目的としており、審査滞貨と係属期間の削減、および審査の質の向上に貢献できることを期待している。

 具体的には、2026年4月9日から2027年4月9日までの期間(評価の必要性に応じ延長する可能性あり)、USPTOは、PIERに参加すべき未審査の特定のPCT出願の国内段階出願を任意に選定する。植物出願、意匠出願、再発行出願などは選定されない。そして、出願人に国内段階ファイル内の国際段階作業成果物に関する情報の提出を求める通知を発行する。国際段階作業成果物には、国際調査報告書 (ISR) および書面による意見 (WO) または国際予備特許性報告書 (IPRP) で表明された意見が含まれる。そして、出願人に審査を進めるか、審査を延期するか、或いは出願を明示的に放棄するかを選択するよう求める。通知は審査通知(OA)とはカウントされない。回答期限は、2か月で、最大6か月まで延長できる。応答には、所定の回答書式(PTO/SB/478)を使用する。
 出願人が当該出願の審査を進めることを希望する場合、通知に対する期限内に完全な回答を提出しなければならない。そして、予備補正を提出することで、所望の状態で審査を受ける状態にすることができる。当該出願は、審査官のドケットに登録され、審査待ち状態になる。
 出願人が審査の延期を希望する場合、審査延期を要求することで、その受領日から 12 か月審査が延期される。審査の延期の要求に追加費用はない。出願人が発明の評価とその対応を検討する時間となる。
 出願人が出願を放棄する場合、同様に、所定の回答書式で放棄を通知する。詳細は、下記サイトでご確認ください。

なお、USPTOの累計処理件数が、約10年ぶりに会計年度内の累計出願件数を上回り、4月6日(月)現在、USPTOの未審査特許出願件数は776,995件と、2025年1月の837,928件をピークに、過去2年間で最低水準まで減少した。この件数は、例年最も処理件数の多い第3四半期と第4四半期にかけて、今後も着実に減少していくと予想される。

参照サイト:https://www.federalregister.gov/documents/2026/04/09/2026-06903/pct-informed-examination-request-pilot-program