アメリカ特許商標庁は、5月22日、LKQ Corp. v. GM Global Technology Operations LLC事件(以下、LKQ事件)のCAFCの2024年5月21日の判決を受けて、これまでの自明性判断の審査を変更するガイドライン改正(Updated Guidance and Examination Instructions for Making a Determination of Obviousness in Designs)を即日施行することを公示した。
LKQ事件は、GM社の意匠特許D797625(車両のフロントフェンダー)のライセンスをうけていたLKQ社がライセンス関係終了後、侵害警告を受けたことから当該意匠特許の無効を特許審判部(PTAB)に当事者系レビュー(IPR:inter partes review)を請求し、従来意匠D773370と韓国現代自動車の宣伝パンフレットの組合せで無効を主張し、PTABは、これまで意匠特許の自明性に長年適用されてきたRosen-Durlingテスト(主たる先行文献が対象意匠の権利範囲と「基本的に同じ」であり、補助的先行文献も主先行文献への適用の示唆がある程度に「関連していることをもとめるもの)に基づき、主張する組合せに自明ではないと判断した。これに不服のLKQ社は、CAFCに上訴した。CAFCは、Rosen-Durlingテストの適用が厳格すぎるとして特許審判部の裁定を覆し、発明特許の自明性判断に適用されるGrahamテストを加えたより柔軟な適用を示した。具体的には、後知恵から保護するために、先行意匠自体はすでに「存在するもの」であり、当業者にとって、係争意匠が「視覚的に外観が類似する」から始めるというものです。
ガイドライン改正では、事実確認(Factual Inquiry)1から4までのプロセスを示して、自明性判断手順を示している。また、今後さらにガイダンスとトレーニングを提供するとしている。
参照サイト:https://www.uspto.gov/sites/default/files/documents/updated_obviousness_determination_designs_22may2024.pdf
LKQ事件のCAFC判決 https://cafc.uscourts.gov/opinions-orders/21-2348.OPINION.5-21-2024_2321050.pdf

