世界知的所有権機関(WIPO)は、3月6日、2025年度の国際出願統計速報を公示した。PCT特許出願+0.7%、マドプロ商標出願▲1.5%、ハーグ意匠出願+9.4%と商標以外は増加した。なお、各数値は後日修正される可能性があり確定数値ではない。
◆PCT国際特許出願2025年は+0.7%増加(前年+0.5%)
2025年に受理した出願は、275,900件(前年273,913件)と前年比+0.7%と2年連続微増となった。中国と韓国はそれぞれ+5.3%と+4.9%増加し、韓国は28年連続成長を維持した。一方、アメリカは▲3.0%(4年連続減少)、日本は▲1.0%減(3年連続減少)、ドイツは▲1.8%(3年連続減少)となった。昨年大きく増加したフィンランドも+43.6%増加を持続した。インドは▲32.4%減少した。
トップ10の内訳は、上位5か国は変らず、中国 (73,718件、前年69,991件、+5.3%)、アメリカ(52,617件,前年54,227件、▲3.0%)、日本(47,922件、前年48,407件、▲1.0%)、韓国(25,016件、前年23,842件、+4.9%)、 ドイツ(16,441件、前年16,749件、-1.8%)、フランス(7,778件、前年8,129件、▲4.3%)、イギリス(5,809件、前年5,890件、▲1.4%)、スイス(5,012件、前年5,349件、▲6.3%)、オランダ(4,239件、前年4,301件、▲1.4%)、スウェーデン(3,857件、前年3,759 件、+2.6%)、である。
公開された技術分野のトップ5は、デジタル通信関連(構成比11.1、前年10.5%)がトップ、コンピュータ関連(構成比9.6%、前年9.7%)、電機関連(同9.0%、前年8.6%)、以下、医療技術(同6.3%)、医薬品関連(同4.3%)、運輸関連(同4.1%)で、デジタル通信(+6.1%)と半導体(+6.1%)は2025年に最も高い成長率を示した。
出願人ランキングトップ10は、華為(7,523件、前年6,600件)、三星電子(4,698件、前年4,640件)、Qualcomm (3,227件、前年3,848件)、LG 電子 (2,400件、前年2,083件)、CATL寧徳時代新能源科技(2,203件、前年1,993件)、まで前年と同じで、パナソニック(2,094件、前年12位1,718件)、LGEnergySolution(1,958件、前年13位1,452件)、BOE京東方科(1,946件、前年6位1,959件)、北京小米移動(1,921件、前年8位1,189件)、三菱電機(1,835件、前年7位1,956件)である。以下日本企業は、NTTドコモ(13位、1,435件)、NEC(16位、1,166件)と続く。
◆マドプロ国際商標出願2025年は▲1.5%減少(前年+1.4%増加)
2025年度は、64,150件(前年65,115件と前年比▲1.5%減少した。
トップ10の内訳は、アメリカ (10,997件、前年11,279件、▲2.5%)、ドイツ(6,106件、前年6,448件、▲5.3%)、中国(5,636件、前年5,924件、▲4.9%)、フランス(4,026件、前年4,210件、▲4.4%)、イギリス(3,871件、前年3,732件、+3.70%)、スイス(3,371件、前年3,491件)、日本(3,153件、前年3,027件)、イタリア(2,610件、前年2,918件)、韓国(2,451件、前年2,343件)、オーストラリア(1,978件、前年2,013件)である。フランスとドイツでは、出願件数が前年比4年連続で減少した
出願人ランキングトップ10は、L’Oréal(274件)、Light & Wonder(105件), Krka(101件)、華為(97件)、Merck Sharp & Dohme (97件) 、Richter Gedeon (89件)、Boehringer Ingelheim(106件)、Renault (78件)、資生堂(78件)、Glaxo Group Limited(73件)である。
◆ハーグ国際意匠出願2024年は+9.4%増加(前年+10.3%増加)
2025年度は、出願数で10,344出願(前年9,456件)、意匠数で28,588意匠(前年27,184意匠、+5.2%))であった。出願件数が+9.4%増加、意匠数も+5.2%増加し過去最高で5年連続で拡大している。
意匠数によるトップ10の内訳は、中国(出願5,911意匠、前年4,869 /+21.4%)、ドイツ(同4,530、前年4,221/+7.3%)、アメリカ(同3,882/3,044/+27.5%)までは前年と同じ以下、スイス(同2,285/2,109/+8.3%)、イタリア(同2,015/2,249/▲10.4%)、韓国(同1,185/1,448/▲18.2%)、フランス(同1,158/ 1,464/▲20.9%)、イギリス(同895 /1,006/▲11.0%)、日本(同866/951/-▲6.8%)、オランダ(同779 /849/▲8.1%)であった。
出願人ランキングは、華為 (1,200件、前年431件)、北京小米(659件、前年230件)、Procter & Gamble(613件、前年641件)、Philipps Electronics(540件、前年228件)、三星電子(525件、前年426)、Apple(408件、前年85件)、LG電子(347件、前年459件)、Ferrari(266件、前年442件)、Kronoplus(246件、前年93件)、Volkswagen (229件、前年285件)、である。日本企業は、38位に朝日インテック(89件)、49位にアーカー(71件)の2社のみ入っている。
◆代替紛争解決(ADR)
WIPO仲裁調停センター (WIPO AMC)の発表によると、 2025年には知的財産、イノベーション、テクノロジーに関する紛争の解決対応は1,461件、前年比+70%増加した。一方、商標権者による統一ドメイン名紛争解決方針(UDRP)および各国のccTLDに基づく事案は6,282件である。
参照サイト:https://www.wipo.int/pressroom/en/articles/2026/article_0003.html









